素直になれなくて
- Interview -
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西村 光(ピーち)役 関めぐみさん
今回の撮影現場の雰囲気はいかがですか?
ドラマの現場にこれほど長く携わったことがなかったので、凄く展開が早いんだな、って驚いています(笑)。しかも、次のことを考えながらやる、という作業がずっと続くわけですから、これからも大変なのかもしれないですけど、スタッフのみなさんはとても信頼できる方ばかりなので、安心して身を預けられる感じです。

こんなに巻く現場も珍しいですけどね。
そうですね(笑)。着替えて次、着替えて次、というそのスピードに…私は、瑛太さんや上野樹里ちゃんに比べてシーンが少ないのでまだ大丈夫なんですけど、それでも早いな、って思いますから。「樹里ちゃんはどうやって切り替えてやってるのかな?」って思ったりしますね。話しあって決めて行くスタイルでこのスピードって…。私、結構鈍いって言われる方なので、迷惑かけないようについていくことを心がけています。

「鈍い」って言われるんですか?
そうなんです(笑)。

とても冷静に物事を見ている印象があったんですけど…。
いや、冷静なんだと思うんですね(笑)。良く言えば、一歩引いて物を見る、っていう感じなんですけど、それだけじゃなく、多分、ちょっと鈍感なところもあると思うんです。友だちとか身近にいる人…特に両親からは、「しゃべらないからそう見えるだけで、反射神経がない」って言われてます(笑)。

ピーちというキャラクターを演じるにあたって、どういう部分に特に気を使っていますか?
なるべく元気に…というか、みんなといるときは明るく、という部分ですね。私、根暗ではないんですけど、はしゃいだりすることがあまりない方なので、監督からもよく「明るく!」って注意されています。女の子らしい部分にさらに明るさを加えたような感じってこんなに難しいことなんだな、気をつけないとできないことなんだな、って改めて思いました。言われないと気づかないというのはよくないので、普段からいろいろ考えてはいるんですけど…。

その考えている姿が、周りからはクールな感じに見えるのでは?
ええ、それで助かっています(笑)。

ただ、当たり前のことかもしれませんが、役を演じるというのは本当に難しい作業ですよね。
向き・不向きで物事を決めるわけじゃないですけど、演じるとなると、絶対それは自然体ではないので、ありのままではない中で、見てくれる人を魅了するような映画やドラマを作っていく難しさは感じています。特にこの作品では、北川悦吏子さんがお書きになる言葉のもつ威力というか、人に伝えるときに話す言葉と自分が自分自身に対して思う言葉の微妙な違いとか言葉の難しさ、面白さみたいなものも感じています。

キャラクターの設定に、例えば「普通の女の子」というような表現があっても、何をもって「普通」というのか、となりますよね?「女の子らしい」 「明るい」というのも言葉にするのは簡単ですし、イメージとしてはわかりますけど…。
そうですよね。せつないの基準って何、とか(笑)。考えてもきりがないので大変です。

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