任侠ヘルパー
- 最終話 -

翼彦一(草なぎ剛)、四方木りこ(黒木メイサ)、鷹山三樹矢(薮宏太)、黒沢五郎(五十嵐隼士)、二本橋賢吾(宇梶剛士)は、「タイヨウ」が閉鎖に追い込まれたことを鷹山源助(松平健)に報告する。

その頃、「タイヨウ」では、美空晴菜(仲里依紗)や園崎康弘(大杉漣)が、利用者たちの受け入れ先を探していた。そんななか、羽鳥晶(夏川結衣)は認知症専門の施設への入所が、涼太(加藤清史郎)は、晶の元夫・藤堂慶太郎(陣内孝則)に預けられることが決まり、ふたりも出て行くことに。出発の日、迎えの車に荷物を積んでやった彦一に晶が、写真を撮らないかと提案。晶の携帯の液晶画面に、3ショットが収まった。

一方、閉鎖された「タイヨウ」に、多数の高齢者がやってくるという事件が起こる。高齢者を連れてきた鎌田公造(渡辺哲)は、自分が経営する施設がつぶれたため、高齢者が行き場を失ったと言い、一晩でもいいから預かってほしい、と懇願。園崎は、仕方なく受け入れるが、翌朝、鎌田と連絡が取れなくなる。

それでも、高齢者たちを見捨てられないため、「タイヨウ」では炊き出しが始まり、彦一らもそれを手伝う。温かい食事に感謝をする高齢者たちに、"任侠ヘルパー"たちの胸にも熱いものがこみ上げてくる。

すると、突然、彦一が持っていたお玉を投げ捨てて出ていく。追いかけてきた五郎らに彦一は、"研修"が終われば、自分たちはまた高齢者を食い物にして生きていくんだ、といらだちをぶつける。再び極道に戻る自分たちが何をしているんだ――彦一の気持ちは揺れる。そして、リビングにやってくると、藤堂の家にいるはずの涼太がいた。涼太は晶が心配で施設を訪ねたが、晶に帰るように言われ、傷ついて「タイヨウ」にやってきたのだ。事情を知らない彦一は、帰るように怒鳴りつける。嫌がる涼太は、彦一に噛み付き抵抗。やがて、大声をあげて泣き始める。彦一はそんな涼太を、グッと引き寄せる。

翌朝、「タイヨウ」に藤堂ら厚生労働省の職員がやってくる。業務停止中にもかかわらず、新しい入居者が増えたらしいと聞きつけてきたのだ。ロビーにあふれる高齢者を見た藤堂は、医療面と衛生面に問題があるから保健所を呼ぶと電話を手にする。すると、そこへ六車雅人(夕輝壽太)が現れ、「タイヨウ」を介護施設としてではなく、集合住宅として申請すればいいのだろう、と藤堂に迫る。六車の機転のきいた行動のおかげで、ひとまず難局を乗り切ることができた。そんなところへ、大島陽介(山田親太朗)ら辞めたヘルパー5人が「もう一度手伝いたい」と復帰してくる。

「タイヨウ」に活気が戻ったかに思われた矢先、高熱を出す高齢者が続出。藤堂が指摘していた集団感染が起きたのだ。彦一らは、高齢者たちを救急車に乗せ病院へと送る。幸い重篤者は出なかったが、不十分な施設の現実を突きつけられる結果となった。

後日、入院中の高齢者も含め、全員の受け入れ先が決まり、「タイヨウ」が正式に閉鎖されることになった、と園崎が報告する。

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