任侠ヘルパー
- 第九話 -

一方、「タイヨウ」では、彦一と涼太をはじめ、スタッフや利用者らもテレビで生中継されている晶の社長辞任会見を見守っていた。

そんな最中、夏夫の容態が悪化した、と晴菜が駆け込んでくる。園崎、彦一らが、夏夫の部屋に集まり、危篤に陥った夏夫を見守る。そして、まもなく夏夫は息を引き取る。ヘルパーや利用者たちは側にいたが、家族は連絡が取れないため最期を看取ることができなかった。鷲津は、夏夫がそれをどう思ったのだろうか、とつぶやく。

その後、彦一が夏夫の死後清拭をしていると六車が来て、りこと三樹矢が尾国に捕まったと告げる。

彦一、五郎、六車、二本橋はふたりを救出すべく、施設を出ようとする。そこへ零次が現れて、鷹山からの命令だから動くな、と4人を制する。しかし、彦一は仲間をやられて動かない極道はいない、と言い零次を振り切って出ていく。

その頃、りこと三樹矢は体を縛られて、尾国の組が使っている倉庫にいた。そして、りこが尾国に乱暴されそうになったとき、極道スーツに身を包んだ彦一らが現れる。襲い掛かってくる組の者たちと大乱闘となるが、彦一らは豪腕で制圧。りこと三樹矢も無事救出された。そこへ、鷲津組の車が続々と到着する。応援の到着に気を大きくした尾国は、彦一らを襲うように指示するが、組員たちは動かない。それどころか、車から降りた零次に腕を掴まれてしまう。やってきたのは、尾国の暴走を阻止するために"手打ち"をした鷹山と鷲津とそれぞれの組の者だった。鷲津に一喝された尾国は、鷲津組の者に連行される。

「タイヨウ」に戻った彦一らは、鷹山の指示でそのまま"研修"を続けることになった。

後日、彦一は涼太と晶がいる遊園地に現れる。晶に、通りかかっただけだ、と説明した彦一は、アトラクションを楽しむふたりを見守っていた。そんななか、トイレから出てきた晶の様子がおかしいことに気づいた彦一は、晶の側へ歩み寄る。そこへ、別方向から3人分の飲み物を持った涼太がやってくる。満面の笑みで「ママ」と晶を呼ぶ涼太。そんな涼太をしげしげと見た晶は、「迷子? お母さんは?」と声をかける。突然のことにショックを受けた涼太は、持っていたジュースを落としてしまう。彦一も立ち尽くし……。

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