任侠ヘルパー
- 第四話 -

翼彦一(草なぎ剛)と四方木りこ(黒木メイサ)は、顧問・羽鳥晶(夏川結衣)から、「ヘルパーは家族になれない」と言われて以来、利用者との関係性について思いを巡らせていた。美空晴菜(仲里依紗)は、そんなふたりが気にかかる。一方、六車雅人(夕輝壽太)は、自分たちは所詮"エセヘルパー"なのだから、ヘルパー活動を「研修」だという若頭・鷹山源助(松平健)の言葉を鵜呑みすることも、利用者との関係に悩むこともないと割り切った態度を見せる。

そんな折、彦一が車椅子の老婦人・北浦ナツ(島かおり)の散歩の付き添いをしていると、ナツがひとりの女性(山田優)を見つけて声を上げる。ナツが玲子と呼びかけた女性は、ナツがひとり暮らしをしていた頃、自宅に来ていたヘルパーだという。それまで元気がなかったのに、ナツは別人のように玲子との再会を喜ぶ。玲子は、彦一に宇野玲子だと名乗る。

その後、かつて訪問介護専門のヘルパーとして働いていたという玲子が、「タイヨウ」にやってくる。美人で気立てのいい玲子は、利用者だけではなく、施設のオーナー・園崎康弘(大杉漣)や鷹山三樹矢(薮宏太)、黒沢五郎(五十嵐隼士)、二本橋賢吾(宇梶剛士)からも人気となる。

玲子に再会してから、ナツは元気を取り戻した。そんなとき、和泉零次(山本裕典)は、ナツが玲子に預金通帳を渡しているのを見る。

その後、彦一はひとりでキャッチボールの練習をしている羽鳥涼太(加藤清史郎)を見かける。彦一に気付き後を追ってきた涼太に、ケンカした友だちとはどうなったかと聞くと、涼太は、母親の晶が謝りに言ったと話す。そんな涼太と別れ歩いていると、通りがかったアパートから老婦人と出てくる玲子の姿を目撃する。老婦人が、玲子を「あゆみ」と呼びかけているのを聞いた彦一は、何かを感じる。

施設に戻った彦一は玲子を問い詰めるが、玲子は老婦人が認知症で自分の名前を間違えたのだ、と言い逃れる。釈然としない彦一は、その後も外で働く玲子を尾行。今度は、老人男性から「直子」と呼ばれている玲子を目撃する。さらにマークすると、あろうことか鷲津組の連中と話している玲子に遭遇する。

彦一は、りこら"任侠ヘルパー"に玲子の件を報告。すると、地元警察のホームページを見ていた六車が、最近、老人をターゲットにした連続詐欺事件が起きていると告げる。発生場所や状況からして、玲子が犯人だと疑われた。その上で、自分たちの「研修」とは関係ないし、鷲津組が絡んでいるならなおさら関わらないほうがいいという六車。三樹矢、五郎、二本橋も、六車に同調する。

翌日、施設の老人たちから、玲子と連絡が取れなくなったと聞いた彦一は、一目散に駆け出した。そんな彦一の後をりこが追う。やってきたのは、玲子が住んでいたアパートだったが、そこはすでに引き払われていた。

玲子が詐欺師だと判明し、和泉はナツから事情を聞く。実際、ナツも過去に100万円を盗られていたのだ。しかし、ナツは時間や条件に制限があるヘルパーとは違い、玲子はどんなことにも対応してくれたと話す。やさしくしてくれたのだから詐欺師でも構わない、逃げたのなら無事に逃げ切ってほしい、とまで言うナツ。彦一とりこは、複雑な思いで聞く。

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