虹を架ける王妃
-あらすじ-

李 方子(リ マサコ=旧姓 梨本宮方子)は、皇族梨本宮家の長女として誕生。女流飛行家にあこがれ、天真爛漫に少女時代を送る彼女に、ある日"お国のため"という重い使命の結婚話が持ち上がる。
その相手である李 垠(リ ギン)は、朝鮮の李王朝26代高宗皇帝の王子として生まれる。しかし、日露戦争後、日本による朝鮮の支配が始まり、1907年伊藤博文(初代朝鮮総監)の計画の下、垠は11歳にして両親から離され、日本留学を強要されることとなった。だがこれは、留学という名目のもとの"人質"同然の状態であった。
"日鮮親善"の美名のもとに結ばれた二人の人生は、両国の歴史の流れに逆らうことのできない苦難に満ちた道のりであった…。

今をさかのぼること86年前、渋谷美竹町にある梨本宮家では、まもなく行われる婚礼の準備に追われていた。嫁ぐのは皇族・梨本宮守正(古谷一行)と伊都子(原田美枝子)の長女・梨本宮方子(菅野美穂)。夫となるのは朝鮮王朝の皇太子である李 垠(岡田准一)。 しかし、この時の二国の関係は、日本がロシア南下の防波堤として朝鮮に内政干渉を繰り返しており、決して友好的と言えるものではなかった。初代韓国統監の伊藤博文の強い勧めで日本留学をしていたのが垠で、この婚礼は、不安定な両国の関係をつなぎとめる一種の政略結婚ともうわさされていた。

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