泣かないと決めた日
- ストーリー -
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翌早朝、出社してきた桐野に声をかけられた美樹は、今回、企画が通ってチャンスだと思ったが、邪魔をされてうまくいかなくなるなら、自分が担当ではないほうがよかったのでは、と弱音を吐いてしまう。すると桐野は、ひとりでできないのなら、どうすればうまくいくか、なにがプロジェクトのためになるのかを考えろ、と言葉をかける。

同じ頃、千秋、栗田琴美(紺野まひる)、工藤早苗(町田マリー)は、ひとりで苦戦を続ける美樹のことを案じていた。

桐野の言葉に奮起した美樹は、メニュー案などの資料を持って再び中村の店へ。資料を見た中村はそれをひとりで作成した美樹を認めつつも、どんな仕事も成功させるにはチームワークが必要でひとりでは何もできない、と言い放つ。そして、今の状況では協力はできない、と資料を突っ返す。

一晩考えた美樹は、翌朝、イタリア食品部門の社員たちに向かって、自分ひとりでは何もできないからどうか手を貸してほしい、と頭を下げる。必死に訴える美樹だったが、社員たちは目を逸らすばかりだった。

それでもめげない美樹は再び中村の店に行き、社内で協力者を得ようとしているので、もう少し待ってほしいと懇願する。しかし中村に気持ちは届かず、しまいには「帰れ!」と怒鳴られてしまう。さすがに意気消沈した美樹が帰ろうとしたとき、入れ違いで誰かがやってきた。現れたのは、千秋、琴美、早苗だった。千秋らは、今回の企画の責任者は美樹だが、自分たちもチーム一丸となってフェアの成功を目指そうとしているので、なんとか参加してほしいと中村に頭を下げる。さらに美樹も加わり懇願すると、とうとう中村は首を縦に振ってくれた。

そして、会社に戻った美樹らは、早速フェアの準備に取り掛かる。そんななか、西島が自分も手伝うと申し出る。美樹に、久々の笑顔が戻った。

その頃、有希子は山内に会っていた。自分の立場を守るために会いに来たのか、と言う山内に有希子は会社を辞めようと思っていると明かす。さらに、山内が在籍した頃の自分は何も見ようとしていなかった、と涙を流して謝罪をする。しかし、山内はそんなことでは自分の苦しみは消えない、と謝罪を受け入れようとはしない。

そんな日の夜、万里香は部長室に梅沢を訪ね、美樹が仲原に送ったという、愛情を告白するメールを写した写真を見せていた。それを見た梅沢は、美樹を異動させるよう人事にかけあってみる、と万里香に告げる。

一方の美樹は、連絡が取れなくなっていた有希子のマンションを訪ねていた。呼び鈴を押しても応答がないため帰ろうとしたとき、室内でガラスが割れるような音がした。ドアにはカギがかかっていなかったため室内に入ると、床にぐったりと倒れた有希子を見つける。手首からは血が流れていた。美樹は必死に有希子の名を呼ぶが、有希子は答えず……。

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