介助犬ムサシ
〜学校へ行こう!〜
-ストーリー-

1992年春。久美子(成海璃子)は、板倉実(相島一之)と祥子(片平なぎさ)夫婦の待望の第一子として誕生した。音楽が好きで、クラリネットを演奏することに憧れ、明るくお転婆な一人娘は、両親の愛情を受け明るい少女に成長していった。
しかし久美子が9歳の時。小学生になっても転んでばかりの久美子が心配になり、祥子と実は病院へ連れて行く。
池山医師(大杉漣)から告げられた病名は「脊髄性筋萎縮症」。それは筋肉が次第に衰えていく病気であり、足の筋肉の低下に始まって、徐々に全身の運動機能が低下。やがて歩けなくなり、車椅子での生活になるであろうと宣告される。現在、治療法は見つかっていない。この時、実と祥子はまだ幼い娘に真実を告げるにはしのびなく、病気のことを打ち明けるのを留まった。
その後、幸いにも病気の進行は見られず、祥子と実は久美子の中学の入学祝いにクラリネットを贈った。大喜びの久美子は、親友のコズエ(田島ゆみか)を誘って吹奏楽部に入部。熱心にクラリネットの練習に励む。
こうして久美子の希望に溢れた中学生活はスタートした。だが、ここにきて両親の恐れていた事態が起こった。
下肢の筋力が著しく低下していた久美子は、自力での歩行も困難になりかけていたのだ。もうこれ以上隠してはおけないと、両親は久美子に真実の病名を告げる。両親は久美子が受けるダメージを心配。だが、病気は進行しても死ぬことはないと知った久美子は、音楽の続けられる喜びを支えに病気と闘うことを決意。二人を安堵させたのだった。

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