わたしたちの教科書
━- ストーリー -━
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あくる日、耕平は、午後のホームルームで加寿子のことを話し、生徒たちに加寿子への手紙を書こうと呼びかけた。残ったのは、朋美を含め、数人の生徒だけだった。

耕平は、朋美たちが書いた手紙を持って、加寿子のマンションへと急いだ。ちょうど加寿子たちは、マンションから車で走り去るところだった。耕平に気付き、車を降りた加寿子は、少し戸惑いながら手紙を受け取った。加寿子は、耕平が自分を助けてくれると妄想していた、と言った。そしてその妄想はまだ続いている、という加寿子。20年後、見知らぬ町で再会した耕平に、向いていないのにまだ教師を続けていたんだ、と言おうと思っていた、という加寿子の言葉が、耕平の胸に刺さった。

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