わたしたちの教科書
━- ストーリー -━
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涙を堪えながら珠子の話を聞いていた耕平は、ふいに立ち上がると、すぐ戻る、といって駆け出した。戻ってきた耕平が持っていたのは、3つのたい焼きが入った包みだった。珠子は、涙を堪えながらたい焼きをひと口かじり、自分を頼ってきた明日香に応えてやらなかったことを悔いた。そんな珠子に、耕平は、明日香が出していたサインにも気づかずに彼女を学校に来させてしまった責任を口にし、真実を明らかにする、と誓った。
あくる日、紛失していた指導記録が無事に戻ってくる。そこには、短い謝罪の言葉が書かれた紙が添えられていた。それを知った雨木は、紛失騒ぎのことは忘れるよう、教職員に指示していた。するとそこに、慌てた様子で早紀が駆け込んでくる。裁判所から、明日香に関するすべての資料を証拠保全する、という通達があったのだという。雨木は、動揺する早紀たちに、何ひとつやましいことはないのだから速やかに協力するよう命じた。
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