神戸新聞の7日間
[記者たちが見た1・17]

◆震災当日
早朝5時46分。三津山は、激しい揺れに叩き起こされた。真っ暗闇の中、木造マンションが身をよじるような、ミシッミシッと言う音が聞こえたかと思うと、台に乗せたテレビと、本棚がドーンと音を立てて倒れた。
しばらくして地震がおさまると三津山は
「早く会社に行って夕刊を出さなきゃ。夕刊の写真を持って行かなきゃいけない…」
真っ暗闇のなか、倒れた本棚を避け、部屋に散乱した衣類からセーターとジャンパーを手探りで探し出し、カメラ片手に外へと飛び出した。
途中、ふと神戸市内へと目をやった三津山は、眼下に広がる異様な光景に絶句した。見慣れた神戸の街は巨大な黒煙に包まれていた。
「神戸が崩壊した…」しかし、三津山はその後、さらなる悲劇の光景を目撃することになる。

もどる
0.神戸新聞の7日間 TOP

(C)フジテレビジョン