イノセント・ラヴ
-Story-
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ある夜、殉也は、大学時代からの親友で、デザインの仕事をしている瀬川昴(成宮寛貴)と会う。そこで殉也は、恋人の聖花(内田有紀)を喜ばせるために、クリスマスイヴをどのように演出したらいいか、と昴に相談する。殉也、昴、聖花は、もともと同じ大学の仲間だった。昴は、そんな殉也に適当にあしらうと、ことしのクリスマスイヴは船上パーティーをやるから顔を出せ、と誘った。
アパートを借りて横浜で暮らし始めた佳音は、名前を偽って清掃会社でアルバイトを始める。その会社は、主に個人の家をクリーニングするサービスを行っていた。先輩の春江(宮崎美子)は、いまどきの若者には珍しく、文句も言わずに一生懸命働く佳音に感心していた。
ある日、佳音は、春江とともにひとり暮らしの音楽家の家に派遣される。そこは殉也の家だった。佳音は、急用ができて困っていた春江を笑顔で送り出すと、ひとりで掃除を続けた。そこで佳音は、1冊の古いアルバムを見つける。6年前の事件でアルバムなども燃えてしまい、思い出を失っていた佳音は、幸せそうな家族の写真を見るのが大好きだった。佳音は、派遣先で破棄するよう頼まれた写真や、こっそり撮った家族やカップルの写真などを部屋の壁に貼っていたのだ。
アルバムには、殉也の幼いころからの写真が貼られていた。家族との写真、クリスマスの記念写真、入学式、年下らしき少女との写真、そして、遺影を抱いて立っている写真…。その中の1枚、大人になった彼がピアノの前で笑顔を見せている写真に、佳音は心を奪われる。
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