花嫁とパパ
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その頃、愛子と鳴海は桂木の家を訪ねていたが、アポイントも取らずにやってきたため桂木は不在だった。桂木の家を後にすると、鳴海は何を思ったのか海岸沿いの道へ。すると、波打ち際に子供と遊ぶ桂木がいた。鳴海たちを認めた桂木は、ふたりのそばへ。何度も連絡をしてきたうえ、自宅にまでやってきた鳴海に戸惑ったのか、桂木は少し歩こうと鳴海を誘う。波打ち際を歩きながら桂木は、この地元に帰ってくると、ただ洋服が好きだった頃の自分を思い出すと話しはじめる。そして、努力をしてアトラスの一員になった自分からすると、鳴海のようなファッション業界のサラブレッドがうらやましかったとも。それを聞いた鳴海は、契約のことは忘れてほしいと告げ、自分のほうこそ桂木がうらやましいと返す。自分は洋服が好きかどうかなんて、最近まで考えたことがなかったと言うのだ。そして、やっとスタートラインが見えてきたと、清々しい顔で告げると、桂木に礼を述べ踵を返す。そんなやりとりを見ていた愛子はたまらずに、桂木を呼び止める。そして、桂木がデザインする洋服には、母が編んでくれた靴下や父が買ってくれたフリルのブラウスのようなあたたかさを感じる、だから、鳴海も桂木のデザインが好きなのだろうと、思いの丈を述べる。それを聞いた、桂木は嬉しそうに微笑む。

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