ハチミツとクローバー
Interview
〜*〜*〜*〜*〜
1話で、はぐみの絵を見て、森田(成宮寛貴)の絵を見て、ただ単に僕はにこやかに見ていたわけではなく、心の中の棘…それは抜けにくい棘なんですけど…を感じていたんです。それは才能に対する嫉妬なんですけど、後にそういう話が出てきて、「あ、あのとき間違ってなかったよね?」って。今回は、「こっちの方が都合がいいからこう撮ろう」ということをやっていないんですね。本番までに、微妙な「?」をつけながら何度か(テストを)できるじゃないですか。で、その間に、語尾とか微妙なニュアンスを調整して、「?」を抜いたテイクがOKになる…その蓄積が、結果として流れに沿っているんじゃないかと。「せつない」とか「もどかしい」とか「甘酸っぱい」とか、言葉はどれでもいいんですけど、いくつになっても人を好きになる、っていうのはウブなんですよ。年を重ねたからって慣れるわけでもないしね。花本はぐみを好きだということは…もちろん、好きだということに関しては、すべての人物に当てはまるんですけど…色というか温度でいうと、花本はぐみに対してピンク色に変わってきていることを確認しても、花本先生はいまのところはそれを表に出さないけど、あの「もう描かなくていいんだよ」っていうシーンは、見ようによってはラブシーンに見えるというか、とても胸が痛いものに見えなくもない。そういうことをすべて飲み込んだ上で、花本はぐみのことが好きなんだ、という自分がいるようにも見えました。
<<前へ
△もどる
□インタビューTOP
0.ハチクロ TOP
(C)フジテレビジョン