ガリレオ
- No.009 -
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コンデンサを充電し、スイッチを入れると、電極の間に閃光が走り、次の瞬間、激しい衝撃音が響き渡った。水槽の水は、無数の泡を立てていた。その泡が消えると、マネキンの顔にはアルミ材がぴったりと貼り付いていた。湯川は、水槽からマネキンの頭を取り出すと、アルミ材を引き剥がし、「これがデスマスクの正体だ」と言った。あの自然公園で落雷があり、電気コードを伝わって水中に放出された電気エネルギーによる衝撃波が、デスマスクを作りだした、と湯川はいうのだ。
しかし、薫はある問題に気づく。気象庁によれば、自然公園付近で落雷があったのは10月19日のことだった。目撃証言によれば、藤川はまだ生きているはずなのだ。すると湯川は、19日にはすでに殺されて池に沈められていた、と答えた。つまり、21日の目撃証言は、何者かが意図的に作り出したものだというのだ。
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