不信のとき
-Story-
[10/11]

数年後。小柳は相変わらず、妻に小言を言われながらも上手く夫婦関係を続けている日々。和子は児童養護施設で、親の愛に恵まれない子どもたちの世話をしている。道子は書道教室で教えながら幼稚園に通う義道を育て、マチ子はブティックで働きながら小学校に通う法子を育てている。
和子はつぶやく。「人間とはつくづく滑稽な生き物。でも滑稽だからこそ愛おしい存在。そんな滑稽な大人予備軍の子どもたちには目一杯の愛情を注いであげたい。だって、子どもに罪はないのだから。大人は不信のかたまりでも、子どもは無心のかたまりなのだから…」と。

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