不毛地帯
- 第三話 -
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ほどなく、芦田は警務隊に連行された。小出からその情報を入手した壹岐は、里井や航空機部部長の松本晴彦(斉木しげる)と対策を協議する。壹岐は、捜査の手を逃れるために海外出張させてほしい、と焦る小出に、近畿商事が使用していた六本木のマンションを整理し、機密文書をコピーした複写機も隠すよう指示する。
芦田の証言で、小出も警察に拘留された。久松の元を訪れ、今回の事態を詫びる壹岐。久松は、近畿商事の株から足がつくという失態を非難しつつも、迅速に手を打たなければならないと告げる。そこに、鮫島が訪ねてきた。久松は、鮫島に会おうとはしなかった。すると壹岐は、鮫島に会ってグラント側の動きを探ってほしい、と久松に頼む。
久松の前に通された鮫島は、手土産として多額の現金を差し出すと、国防会議ではグラントのスーパードラゴンF11を推してほしい、とストレートに頼み込んだ。
帰宅した壹岐は、小出の件を知った妻・佳子(和久井映見)から、何か起きているのかと問われる。そんな佳子をつい怒鳴りつけてしまう壹岐。その声を聞いてやってきた直子(多部未華子)は、壹岐がシベリアに抑留されていた11年もの間、自分たちの前では絶対に涙を見せず、ひとりでこっそり泣いていた母への思いから、「どんなことがあってもお母さんを大切にしてあげて!」と必死に訴えた。
近畿商事は、防衛庁の機密漏えい事件はあくまでも小出が独断でやったものであると押し通そうとしていた。それを知った小出は、本当に卑怯なのは壹岐正だ、と暴露する。それを受け、捜査当局は事件の中心人物を壹岐正だと断定し、任意での出頭を求めるが…。
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