不毛地帯
- 第二話 -
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そのころ川又は、貝塚に呼び出され、来年1月の人事で、西部航空方面隊の司令官に赴任するよう命じられる。貝塚の真意を理解した川又は、2次防に関わった防衛部長として、次期戦闘機が未決定のまま空幕を離れるわけにはいかない、と主張し、抵抗した。しかし貝塚は、すでに川又の後任に内示を与えているのだという。川又は、自らの出世と保身しか考えていない貝塚に怒りをぶつけ、このまま引き下がるつもりはない、と言い放つ。
その夜、壹岐は、美術館で開かれている新人陶芸展を見に行く。千里の作品が入賞したのだ。そこで壹岐は、久しぶりに千里と再会を果たしていた。
あくる日、壹岐は、小出が入手したグラントの価格見積表を里井に手渡す。里井は、さっそくロスに飛んで、ラッキードに価格の再検討をさせるつもりでいた。
仕事を終えた壹岐は、兵頭信一良(竹野内豊)に誘われて、クラブ『ル・ボア』を訪れる。すでに兵頭も、2次防におけるラッキードの巻き返しは壹岐の力によるものであることを知っていた。するとそこに、浜中紅子(天海祐希)がやってきた。紅子は、帰ろうとする壹岐を引きとめると、家に電話を入れるといって席を立った彼をからかってみせる。
佳子に電話をした壹岐は、里井から何度も電話があったことを教えられる。緊急の用事だという。壹岐は、すぐさま会社に電話をした。そこで里井は、ラッキードF104がエドワード空軍基地でのテスト・フライト中に墜落したことを壹岐に伝える。墜落の原因は不明だった。
同じころ、ラッキードF104の墜落事故を知った鮫島は、毎朝新聞の田原に電話を入れていた。この事故は、一夜にして世界中を駆け巡り…。
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