誰かが嘘をついている
- あらすじ -
一方の敏昭は無実を訴え続けたが、保釈も認められず起訴(裁判になる)が決定してしまった。阿藤からは懲戒解雇になる前に依願退職を勧められ、敏昭は三浦に退職願を託す。貴浩は、「まだ有罪が決まったわけでもないのに、なぜ辞職をさせるのか!」と会社の理不尽さに怒った。就活中の貴浩にとっては虚しい現実だった。新しい弁護士・鬼塚(平田満)がやって来た。やがて娘の由香も父親の"事件"を知る事となったが、「やってもいないのになぜ家に帰って来られないのか、本当はやっているから帰って来られないのか……」疑問と自分たちの将来の不安を貴浩にぶつけた。
敏昭が捕まってから約3ヵ月―――初公判の日がやって来る。スウェットウェアー姿に手錠をかけられ、腰紐をつけ、刑務官に挟まれて入って来る。まだ裁判が始まったばかりなのに犯罪者にしか見えない敏昭。傍聴席にいた美羽と貴浩、阿藤と三浦はその姿に衝撃を受ける。裁判は4回に亘って行われた。敏昭は留置場で年を越した。
季節は初夏に変わっていた。腕を掴まれてから8ヵ月――罪名・強制わいせつ罪【懲役1年3ヵ月】敏昭に有罪判決が下った。
これを不服とする場合は控訴(上級裁判所に訴訟を求める)する事になる。だが、この先も続く裁判にかかる費用や、99%無罪になる事は困難だと厳しい現実を鬼塚弁護士から告げられる。控訴すれば否が応でもその1%に家族皆を巻き込む事になる。
平凡でも平和だった家族たちに次々と訪れる不運……。
仕事も見つからず、家族に負担ばかりかけている事で次第に自暴自棄になっていく敏昭。
職を失った夫の変わりに神経を崩しながらも病と闘い、働き続ける妻。
父の会社の内情を知り、働く事自体に疑念を抱き始め、別の道を歩もうとする長男。
自分と同じ年の女子高生が父を訴えた事に戸惑い、異性である父に距離を置いてしまう長女。
係わらないように関係を絶とうとする会社。日頃何度も痴漢に遭い、この日だけは行動しようと決めていた女子高生の被害者。痴漢裁判に行き詰まりを感じる弁護士。デキレースを繰り広げる検事たち。検事の顔色を伺っている裁判官……。
だが、敏昭の誰よりも家族たちを愛している姿や、あきらめずに必死に闘おうとする敏昭に、家族たちにも少しずつ変化が訪れていく――。
家族は最後まで夫、父親を信じる事が出来るのか? 果たして裁判の行方は?
そして、衝撃の結末が敏昭たちを待っていたのだった!
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