Ns'あおい
-物語-
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大部屋では、亀井と佐伯がずっと吾郎に付き添っていた。吾郎は、ひどく衰弱しているようすだったが、やってきたあおいの顔を見ると、自分は幸せ者だ、と笑顔を見せた。吾郎は、中学を卒業してすぐに大工になった、と思い出話を始めた。何度もその話を聞かされていた亀井と佐伯も、吾郎の話に合わせた。すると吾郎は、もうリングに上がるのは疲れたから、桜の下で笑いながら死にたい、と言い出す。
あおいは、そんな吾郎の言葉を江藤に伝えた。高樹、小峰、北沢(小山慶一郎)も一緒だった。江藤は、患者である吾郎自身が治療を拒否するのなら田所も納得せざるを得ないはずだ、と応えた。そこであおいは、吾郎の外出を許可してほしい、と江藤に頼んだ。
あくる日、江藤は、田所に吾郎の外出許可を求めた。しかし田所は、頑としてそれを認めないばかりか、研修後もこのまま病院にいられるかどうかを心配した方がいい、と江藤に忠告する。
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