金曜エンタテイメント
松本清張スペシャル
蒼い描点
- あらすじ -

数日後、典子は新作の原稿を受け取るために、阿沙子のいる箱根の強羅環翠楼へと向った。筆が進まなくなった時阿沙子は時々ここにこもる。しかし結局典子は、そこで原稿を貰うことはできず東京へと舞い戻ることになる。だが東京に戻る途中、典子は、男が橋から投身自殺をした現場を通りかかった。そしてその男が、田倉義三(大杉漣)だと知る。

田倉は、一応ジャーナリストではあったがネタにより恐喝まがいのことをしていたともいう。

それと知った崎野は、自殺の裏に何かあると睨み、田倉の身辺を調べはじめた。この時典子は、昨夜、阿沙子の様子を伺う途中で偶然田倉と会い、さらに先日のパーティー会場でも田倉を見かけていたことから激しい胸騒ぎを覚えた。しかも、田倉の同業者の赤沢(眞島秀和)の話しによると、田倉はある作家のスキャンダルを掴んでいたらしい。

ますます疑惑が深まる中、その昔阿沙子が世話になっていた編集社に話しを聞きに行った典子たちは、阿沙子が「夏草祭り」という最初のベストセラーを出した頃から、突然「一人で書きたい」と周囲に距離を置くようになったことを聞かされた。

そして、昔の田倉を知る人物からは、ある時から急に金回りがよくなり、銀座に事務所を構えたことを聞き出した。そして、二人に変化が現れたのが、丁度7年前であることを割り出した崎野は、阿沙子と田倉には世にでては困る共有する秘密がある。そしてそれが作家にとっては致命的とも言える'盗作'で、田倉はそれをネタに恐喝していたのだと確信したのだった。

そんな中、田倉の妻・よし子(高橋ひとみ)から、赤沢が田倉の元から1冊の小冊子を持ち出したとの知らせが入った。赤沢は田倉の死を自殺でなく他殺と考え、それを持ち出したらしい。

それを聞いた崎野は、おそらくその小冊子には盗作の証拠があるはずと睨み徹底的に調査を始める。そしてついに、小冊子には名前に「箱根」とつく花が関わっていると突きとめた2人。

阿沙子を信じる椎原は本人に直接「名前に箱根ってつく花を知りませんか?」と問いただすが、うまく会話をはぐらかされてしまう。そしてその直後に、椎原は何者かに襲われ階段から突き落とされてしまうのだった。

怪我をおったものの、椎原は疑惑を解明するために崎野とともに箱根に行く事を決心し、調べているうちに、次々と身近な人の思いがけない過去が発見され、意外なつながりが明らかになってくる。

誰もが容疑者と疑える…そんな中、今度は赤沢の変死体がビルの谷間で発見された。

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