明智光秀
-あらすじ-
宴の席でもお勤めの場でも陽気に振舞う秀吉と、真面目に役目をこなす光秀の姿は対照的に写り、ことごとく信長の目にとまる秀吉の姿に光秀は、口には出せぬ不満を募らせていくのだった。そんな光秀の心の安らぎは、妻・ひろ子(長澤まさみ)と子供たちの存在であった。だがひろ子は、時折逢う光秀の眉間(みけん)に、以前にはなかった深い皺を見つけるとき、夫の置かれた立場のつらさをおもんばかるのだった。一方、そんな光秀の苦悩など知るよしもない秀吉は、おね(小西真奈美)に、光秀が優れた武将であることを話し、信長様のもと、一日も早く戦のない世の中をつくりたいと話すのだった。
1571年。信長は越前の朝倉義景を討つため挙兵した。だが、この直後思いかげない知らせが信長を窮地(きゅうち)に陥れることになった。近江の浅井長政が謀反をはたらいたのだ。信長の妹の婿である長政の謀反に信長勢は撤退を余儀なくされることになった。だがここでも、秀吉は自らの命をなげうってでも信長を助けようと、まず助からないといわれるしんがり(軍の最後尾で敵の追撃を防ぐ)を進んで申し出て、信長を無事逃がすことに成功する。京の町は、秀吉のこの見事な働きでもちきりになった。しかし本当に信長の危機を救ったのは、実は途中でひき返して秀吉に加勢した光秀だった。
この直後光秀が信長に義昭に不穏な動きがあることを知らせると、信長は先日の戦での労をねぎらう言葉を光秀にかけた。こうして、信長の自分に対する確かな信頼は得られたと光秀が確信した矢先のことだった。長浜攻めを控え琵琶湖で陣を張る信長が、光秀を密かに呼び出すと、比叡山攻めの総大将を申しつけたのだ。信長の首を狙う残党の巣窟(そうくつ)となった寺を攻めよという。仏に弓を引くとは…と光秀は再考をうながすが、信長の決意は固かった。
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