33分探偵
-INTERVIEW-

Q1:名前は?
福田雄一です。

Q2:職業は?
「33分探偵」では、脚本と演出を担当してます。

Q3:今さらですが、最初に『33分探偵』を思いついたきっかけを教えてください。
そこからですか(笑)。かなり前になりますが、30分ドラマと1時間ドラマに登場する有名な2人の刑事の名前を並べて「どちらが優秀か?」というなぞなぞがあったんです。答えは30分ドラマの刑事で、理由は30分でどんな事件も解決できるからなんですが、優秀さを時間で比べるという発想がおもしろいなと思ったんです。そこから、5分で解決できる事件をわざわざ引き延ばす探偵がいてもいいんじゃないかという発想につながりました。

Q4:それが「33分探偵」誕生の瞬間ですね。
最初の狙いでいうと、こんなにストイックに推理していくものではなくて時間が余ったからグルメリポートをしちゃうようなものをイメージしていました。今のように時間を持たせるためにおかしな推理を展開するという流れは、実際に台本を書き始めてから出来上がった形でした。

Q5:その形はどうして生まれたんですか?
元々の33分の放送尺を持たせるというコンセプトは大前提にありましたが、鞍馬六郎の人物イメージを膨らませているうちに、ふと、つかこうへい氏の「熱海殺人事件」が浮かんできた。あれは簡単に人を殺してしまった犯人に「犯罪たるやそんなもんじゃないだろ!」と、犯罪の美学みたいなものを警部が作り上げていく話ですが、そこに六郎を投影したらおもしろそうだなと。そこが鞍馬六郎の推理の根本原理になっています。

Q6:六郎の推理の根本原理とは?
それがよくわかるのが、京都編での六郎のセリフ「鳥の足跡が、鳥の足跡であるわけがない!」です。鳥の足跡は誰がどう見たって鳥の足跡でしかないんですけど(笑)、六郎にしてみたら殺人事件に意味ありげにあるものがただの鳥の足跡なわけがないだろうと。あの一言が六郎の根本原理をすべて表していると思います。つまり六郎の頭の中には"人はこんな簡単な理由で人は殺さない"というのがあるんです。

Q7:あっさり犯行を自供する犯人が犯人のわけがないと(笑)。
そういうことです。だって、普通の推理ドラマでは犯人は自分の犯行がバレないように何らかのトリックでごまかそうとするじゃないですか。それなのに、このドラマの犯人だけやけに素直なのは変でしょ(笑)。

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