2月14日
[21:30]

僕らは魔法の雪を眺めながら今日を振り返った。

「一日中歩き回って疲れたね」
「お台場に来るといつもいろいろなところに行っちゃうよね。」
「実は…大事な話があるんだ」
「え?急にどうしたの。へんな冗談ならよしてよ(笑)」
「再来月、北海道の新規事業のチームに加えられて、転勤する事に決まったんだ。」
「よかったら一緒に来てくれないかな。」

重い沈黙が雪のように降りしきる…。

「ごめん…実は…」
「ん?な、なに?」

A子はどことなく申しわけなさそうな、でも少し微笑んでいるような…。なんとも言えない表情で僕を見つめていた。そしてその表情を僕に悟られちゃいけないと言わんばかりに次の瞬間いつものA子の笑顔に戻った。

「う、ううん。…なんでもないの。突然のことだったからびっくりしちゃって…(笑)」
「そ、そうだよねっ、ご、ごめんね。」
「あやまらなくていいよ。気持ちうれしいよ。ありがと。」
「そ、それじゃあっ、OKってこと??」
「…。ごめん。でも、ちょっと1ヶ月ほど考えさせてくれるかなぁ…」
「えー、どうして?」
「まだ結婚なんて意識もなかったし、いきなり北海道と言われても仕事のこともあるし…」
「僕のこと好きじゃない?」
「ううん、そういうことじゃないよ。ミヤザキくんのことは好きだよ。」
「だったらどうして?だってすでに僕のハートはレッドゾーンなんだぜ。」
「すごく大事なことだから簡単には決めたくないの。一生の問題だし。」
「悪いところは全部直すよ。」
「そういうことじゃないの。1ヶ月間考えさせて。また1ヵ月後お台場で会おう?」
「…。う、うんわかった。」

僕の生まれてはじめてのプロポーズはすんなりは成功しなかった。というかちょっと焦りすぎたか。なんか見苦しくなっちゃったなぁ…失敗したな。あと1ヶ月間も返事を待つのはしんどいなぁ〜。仕事もなにも手がつかないだろう。

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