【 第 二 幕 】
少し経過したある休日…。初夏を思わす陽気な日差しと透き通るような青い海。蒼いパノラマ景色の向こうにお台場が見える。この前と同じように僕らは「ゆりかもめ日の出桟橋駅」で待ち合わせをした。
「また日の出だね。今日もお台場まで水上バスを使うの?」
「今日はこの前とは違うんだ。あれだよ。水上バスで台場に向かう途中に見かけた豪華客船に乗ろうと思ってさ」
「すご〜い。一度乗ってみたかったんだ〜」
見上げる程の船体、初めて近くで観た客船は想像以上の迫力だ。飛行機に乗り込むようなタラップを上がり船内へ。船内の、華やかだけれど見慣れない景色に目がちらついてしまう。
「すごいね〜まるで高級な海外のホテルみたい」
「そうだね。ドラマや映画の世界って感じだよね」
案内されたテーブルに座るとシェフ自慢のフランス料理が運ばれて来る。食べるのがもったいないほど、彩りも配置も秀逸だ。
「すご〜い。おいしそう」
「レストランに来たみたいだね」
ラストのデザートを食べ終えてデッキへ。広いデッキにはベンチやテーブルも並べられている。ゆったりとした空間で2人、爽やかな海風に抱かれる。
さっき口にしたワインのせいか、ほのかに熱をもった身体にまとう風が心地いい。
「すごく気持ちい〜。あそこに見えるのはお台場の観覧車かな」
「そうだね。きっとあの辺だよ。思ったより早く移動してるんだね」
日の出ふ頭を出た船は、お台場沖に向かう。レインンボーブリッジをくぐると、ランドマークのフジテレビが眼前に現れる。東京湾クルージングにお台場のきらめきは欠かせない。

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