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エコアナ・藤村さおりリポート「"エコアナ"が行く ~小学校の校庭に芝生を~」
エコアナリポート!!

エコアナ・藤村さおりリポート「"エコアナ"が行く ~小学校の校庭に芝生を~」

[2007年12月3日更新分]


校庭を芝生化する。その最大の理由は「ヒートアイランド現象」を抑制するため。

従来のアスファルトなどの人工素材を使った校庭では、夏場、表面温度は50℃を超えます。しかし校庭を芝生にすることで、30℃台におさえることができるのです。

ケガの防止など、子どもたちの健康面でも芝生の校庭はいいこと尽くめですが、実は芝生への張替えはこれまでなかなか実現しませんでした。

一つ目は環境面での問題。校庭を芝生化する場合、アスファルトをいったんはがして土を入れ替え、その上に芝生を根付かせるため、大量の産業廃棄物が出てしまう結果を生んでしまいます。

そして学校にとって最大の問題は、芝生の張り替えに時間がかかり、その間、校庭が長期間使用できなくなり、体育の授業や学校行事などに大きな支障が出ることでした。しかし墨田区の曳船小学校では、今回短期間でかつ廃棄物を出さない、環境に優しい形で芝生のある校庭が実現。


その方法とは・・・・元の校庭に直接土を盛り、芝生を植え付けたことにより、3ヶ月の工期がおよそ1ヵ月に短縮。元の校庭と新しい土の間には、貯水用の窪みのあるパックと浸水シートが張られ、芝が枯れないように工夫も施されています。

一般的にはビルなどの屋上を芝生化するときに用いられるこの「屋上緑化技術」。それが初めて校庭に応用され、夏休みの期間だけで芝生化が可能になったのです。

校長先生も「学校としては、工期が絶対的に短くてすむということは、もの凄く大きなメリットです。凄いことをよく考えるなと思いましたね」と話します。更に!今回のやり方だと600tの廃棄アスファルトと、ゴミの運搬燃料700リットルもゼロに!コスト面でもおよそ1,200万円の削減が可能となりました。


そして何より、子どもたちの遊び方に変化が生まれました。今まで、立ったままボールなどを使って遊ぶことしかなかった子どもたちですが、芝生の校庭になってからは寝転がって遊ぶ姿が多く見られるようになったのです。中には裸足でかけまわる子も!

「私が今までの長い教職生活の中で、校庭で寝転がるというのはご法度に近かったんです。第一、アスファルトの校庭は寝転がったら痛いですから。遊び方が変わりました」と校長。

子どもたちの反応も上々です。
「冷たいけど気持ちいい!」「前より涼しくなった」「フワフワ~、布団みたいだよ」「虫が増えた!」


目に清々しく、青い香りが懐かしく感じられるなど五感に訴えてくるものが多々あり、本当に気持ちが良いと私も感じました。
また、この小学校では定期的に地元ボランティアが集まり芝刈りを行っていて、こうした活動を通して地域にも交流が生まれ、活性化にもつながっているということです。

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