フジテレビのCSR活動 2013年度~2020年度

2012年度活動報告

2012年度活動報告TOP
TOPICS
社会貢献活動
環境
番組
TOP2012年度 社会貢献トピックス気仙沼で「ずっとおうえん。プロジェクト」~竹の会所編~
2012年度 社会貢献トピックス

気仙沼で「ずっとおうえん。プロジェクト」~竹の会所編~

[2012年9月27日更新分]

気仙沼【竹の会所】でずっとおうえん。プロジェクト~食育イベントと夕暮れ朗読会~

9月1日、宮城県気仙沼市本吉町にある「竹の会所」でずっとおうえん。プロジェクトを開催しました。

海沿いに佇む「竹の会所
「竹の会所」は滋賀県立大学 環境科学部 環境デザイン学科(陶器浩一研究室)の学生さんたちが、地元の方々と一緒に建てたもの。
震災後に現地を訪れたとき「津波でみんなが集まる場所もなくなってしまった」と聞き、地域に生息する竹を使って「竹の会所」をつくることを決意したそうです。


竹でできた案内看板
建設地は、自宅も父親も津波で失った男性が
「私の土地でよければ使ってください」
「ただここは、観光名所でもPRや金儲けが目的でもありません。」
と提供してくれた私有地。
彼曰く
「とにかくできることから少しずつはじめませんか。何もしないと何もはじまらないのだから」


陶器先生(中央)と
奥寺アナ&学生さんたち
こうしてスタートした「竹の会所プロジェクト」は、台風の直撃など幾多の困難を乗り越え、合計28日間、常に30人近く、延べ70人の学生がキャンプ生活をおくりながら手作業で建設を進め、昨年10月に完成しました。

今回のイベントは、滋賀県立大学の陶器先生が、「ぜひここで子どもたちの夏祭りを!」と開催の機会をいただき、実現したものです。

そして当日・・・
フジテレビ・奥寺健アナウンサーと仙台放送・小口アナウンサーとともに気仙沼へ。
海を臨む高台に佇む「竹の会所」は、写真でみた何倍もの美しさ。
不思議と心がやすらぐ空間でした。

小口アナ(左)と奥寺アナ(右) 食育イベントの様子 落ち着いたムードの中での朗読会

海風が吹き抜ける会場で、昼間は「食育イベント」、夕方は「朗読会」を開催しました。
地元の子どもたちや、大人たち、滋賀大学の学生さんたちも集まり、楽しい一日となりました。仮設住宅で過ごしている子どもたちにとって、みんなで集まれるこの心地良いスペースがいかに大切かということも実感しました。

竹の会所の外では、屋台も・・・ 屋台で地元の子どもたちと
たこ焼きを焼く学生さんたち

フジテレビ 奥寺 健アナウンサーからのメッセージ


9月に入ったのに、東京と変わらぬ酷暑。
圧倒的な直射日光にはまるで無防備な車窓から外を見ると、海を見下ろすちょっとした高台にある、半透明の天文台のような「竹の会所」が、涼しげに待っていてくれました。

そこにいたのは、「竹の会所」を作った滋賀県立大学の学生たち。
みな真っ赤に日焼けしながら、地元の方々を迎えるべく、今回の集いの場となる竹細工の手作りドームを手入れし、会場を設営してくれていました。


風通しがよく昼寝にも最適
竹を並べてできた床に寝転ぶと、真昼でも驚くほど涼しい。普段、僅かな冷気を独占するため窓を閉め切り、始終機械をフル稼働して列島に放熱を続けることの空しさを思いました。


さて、地元の方々が徐々に集まりだし、午後の陽の高いうちから食育イベントスタート。

私自身は初めての食育イベントで、仙台放送の小口さんの澄んだ声に引っ張られるように、どっこくん体操や紙芝居をしました。会所のドーム状の屋根の隙間から、気仙沼の海が見え、そして空が少しずつ暗くなっていくのがわかりました。

子どもたちの太鼓に合わせ、虎が舞う中、陽はどんどん傾き、そして19時からは夕暮れ朗読会。手元の懐中電灯を駆使しながらの朗読会は、これまでにない独特の一体感がありました。

海の安全と大漁を願う
郷土芸能「虎舞」
夕刻の竹の会所



それぞれの想いを語り合う参加者たち
今回のイベントは、子どもだけでなく、大人、お年寄り、またボランティアの学生も一つ会所に集いました。だれが主役で、あるいは誰がお客さまで、という感じではありません。なんとなく一緒にいる、「ゆるーい」雰囲気とでも言いましょうか。それが、たまたま吹いた涼風の持つ心地よさと同等の心地よさだったように思うのです。

文:奥寺 健(フジテレビ アナウンサー)

仙台放送 小口ひとみアナウンサーからのメッセージ


「ずっとおうえん。プロジェクト」
初参加の仙台放送・小口アナ
気仙沼市本吉町で、食育授業と朗読会に参加してきました。
会場に着いて、まず、全て竹で作られているというドームのような建物にびっくり!

会場は、滋賀県立大学の教授と学生が、被災地に憩いの場を、という特別な思いを込めて造った場所でした。
会場に入ると竹の香りがほのかに香ってきて、中からは海を眺めることができました。
アナウンサーになって初めてのイベントということで少し緊張していたのですが、こんな素敵な場所でイベントに参加できることに、わくわくしてきました。

食育授業では、『ハロー!どっこくん。』の特大紙芝居を、奥寺アナウンサーと読みましたが、
子どもたちは、興味津々で、『ゴボウみつけたー!!』と元気に、野菜のクイズに答えてくれました。

  紙芝居を元気に指さす子どもたち

次に『ハロー!どっこくん体操』と『ジュニ体操』を、仙台放送のマスコットキャラクター・ジュニくんと一緒に踊ったのですが、子どもたちはもう大喜び!とても楽しそうな子どもたちの姿に私も元気をもらいました。


お月さまと竹の会所
朗読会が始まったのは、夜の19時過ぎ、辺りは一面暗く、空にはまん丸のお月さまが輝いていました。
会場の中には、やわらかい灯りが灯されていて、夜はとても雰囲気があります。


朗読を大勢の人の前で読むのは初めてでしたが、お客さんとの距離が近いので、呼吸を感じながら読むことができました。私は朗読初心者ですが、奥寺アナウンサーの朗読は、聞いている人たちを完全に物語の中に引き込んでいました。

最後は、『雨ニモ負ケズ』をみんなで朗読。ジュニくんも再び登場したので、静かに聞いていた子どもたちも、最後は元気に声を出して朗読していました。

  地元の子どもたちと・・・♪

食育授業はみんなで楽しく、朗読会はゆったりとした時間を、気仙沼のみなさんと
共有することができたのではと思います。子どもたちの笑顔に会える、このようなイベントにまたぜひ参加したいです。

文:小口ひとみ(仙台放送 アナウンサー)

Copyright © Fuji Television Network, Inc. All rights reserved.