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[2010年9月8日更新分]
世界初の“エコシップ”…実用化目指す『急速充電船』
(2010年5月29日放送)
東京海洋大学で、構想から2年の歳月を費やして世界で初めての船が誕生しました。急速充電ができる「電池推進船」。「船舶は排ガスを水中に放出していて環境対策が遅れている」と、賞雅教授は警笛を鳴らします。
世界のCO2排出量の3.3%は船から出るとのことで、大気だけでなく水質も汚染する状況に一石を投じたいと開発に乗り出しました。完成した電池船「らいちょう」は、12人乗りの小型船です。リチウムイオン充電池を使用し、電気自動車と同じ規格を採用することで、急速充電を可能にしました。
30分間の充電で14km以上の航行ができるといいます。CO2や有毒排出ガスを航行中に一切出さないうえ、モーターで動くため低騒音で低振動です。製造コストは、同じ大きさのディーゼル船の1.5倍以上かかりますが、その代わり燃費は半分ですむそうです。
実用化を目指し、これからテストが重ねられていく「らいちょう」。賞雅教授は「船のテストが成功するかしないかというのは、船の環境問題にとって非常に大きい」と語っています。