・支援分野:水と衛生、子どもの保護
・支援額(USD):458,052
・未使用額(USD):0.00
・報告期間:2016.05.01-2018.04.30
・支援地域:アンタナナリボ、南部3地域
計画対象750人のうち、合計952人(うち子ども532人)が子どもの保護活動の恩恵を受けました。
計画された成果ごとの詳細は以下のとおりです:
ILAIKOセンター(アンタナナリボでユニセフの支援を受けて設置された子どもの施設)において、計画対象600人に対し、635人の子どもと保護者が心理社会的支援を受けました。
■2017年1月に研修を受けた20人のパラソーシャルワーカーによって、極めて脆弱な家庭の子ども200人が特定され、必要に応じて就学、職業訓練、カウンセリング、医療ケアなどの心理社会的支援を受けました。これらの子どもとその家族は、ソーシャルワーカーとの複数回のカウンセリングを通じてニーズを明確にし、個別の発達計画を作成しました。
・そのうち120人は、5つの対象地区にある5つの公立小学校に入学しました。多くの子どもは補習授業を経て入学しており、授業内容はそれぞれの能力やニーズに合わせて調整されています。これらの授業を通じて、子どもたちは公教育への再統合に必要な知識とスキルを習得しました。ILAIKOの担当者は、教育省と連携して既存の学校に空き枠を確保する支援も行いました。
・15歳以上の子ども80人は、ライフプランに基づいた職業訓練を受けました。そのうち67人は、訓練開始前に3カ月間の補習授業を受ける必要がありました。訓練内容は以下のとおりです:
裁縫:35人
製菓:5人
金属加工:20人
自動車整備:20人
■ILAIKOセンターに偶然訪れたネグレクト被害の子ども92人も心理社会的支援を受けました。
■246人の保護者および若者が心理社会的支援と進路指導を受けました。これには、家庭内暴力の被害者である保護者(ソーシャルワーカーが同行)や、ILAIKOの支援により就業スキルを向上させ、追加研修のためにパートナー団体に紹介された脆弱な若者が含まれます。
ILAIKOのスタッフの支援を受けた地域のワーカーたちは、上記の子どもと保護者の再統合プロセスを、家庭訪問、学校の先生へのインタビュー(各学校・各子どもにつき月2回以上)、保護者への聞き取りなどを通じてモニタリングしています。
このモニタリングの結果、対象となった子どもたちのうち90%が現在も就学を継続しており、10%は家庭の経済的事情により中途退学しています。職業訓練に関しては、訓練を受けた子どものうち45%が真面目に取り組み、全課程を修了して修了証を取得しています。
■保護者の支援を受けずに路上で生活している子ども97人が特定され、最終的に家族のもとへ再統合されることを目指して支援が行われました。アンタナナリボの経済状況が悪化する中、路上で生活・労働する子どもたちの数は増加しており、彼らの状況もさらに深刻化しています。この課題に対応するため、アンタナナリボで活動する主要な保護団体が、ユニセフの財政的・技術的支援(他の資金を使用)を受けて、路上生活を送る子どもたちのための戦略を策定しました。この戦略に基づき、ユニセフの支援のもと、ILAIKOセンター、人口省地方局、そして3つのNGO(SOSチルドレンズ・ヴィレッジ、Manaode、Enda Madagascar)による支援グループが結成され、保護者のいない路上生活の子どもたちにケアと支援を提供しています。彼らには、住居の提供、学校への再統合、心理社会的および医療的ケア、そして社会教育活動への参加が提供されています。
また、社会福祉士と児童裁判官の連携により、保護命令や戸籍証明書などの行政書類の取得手続きも進められており、97人中59人がすでに出生証明書の写しを受け取っています。
ILAIKOセンターを通じて、計画対象120人に対し、174人の保護者が社会経済的支援を受けました(研修、コーチング、貯蓄意欲向上のための資金など)。
内訳は以下のとおりです:
■上記で学校に再統合された子どもたちの母親120人
■ILAIKOセンターが提供する他の支援サービスの既存受益者である女性世帯主54人
■これらの保護者は、2週間の小規模ビジネス運営研修、心理社会的支援、必要に応じた社会復帰支援などの社会経済的支援を受けました。全員が研修を修了し、1人あたり10万アリアリ(約31米ドル)相当の物資・資金支援を受け取りました。 ILAIKOのソーシャルワーカーによる週次モニタリング報告によると、開始された収入創出活動のうち90%が順調に進行中です。
アンタナナリボ市が運営し、ユニセフの支援を受けている緊急受け入れセンターにおけるケースマネジメントを通じて、計画対象150人のうち143人の子どもが家族への再統合または社会的支援施設への保護を受けました。
この143人の子どもたちは、虐待、身体的・性的暴力、搾取(家庭内労働を含む)の被害者であり、緊急保護施設に受け入れられました。そのうち119人は家族のもとへ再統合され、24人は適切な施設に保護されました。これは、アンタナナリボ市(CUA)、警察の児童保護部門(PMPM)、司法省、人口省地方局、そして複数のNGOの連携によって実現されたものです。
子どもがセンターに到着するとすぐに、家族の所在確認が開始され、専用テレビチャンネルでの捜索告知の放送や、児童保護ネットワークのメンバーとの協力を通じて行われます。
センター滞在中、子どもたちは心理社会的支援、家族との再統合に向けた家庭調整、医療ケアを受け、センターの教育スタッフによって企画された社会教育活動にも参加しました。
アンドロイ、アノシー、アツィモ・アンドレファナの3地域において、計画対象30,000人に対し、約41,000人(うち子ども16,500人)が衛生環境の改善と良好な衛生習慣の定着の恩恵を受け、5,260人(うち子ども2,800人)が安全な飲料水へのアクセスを改善しました:
■アンダボリにおける中規模給水システムが完成し、1,200人(うち子ども480人)が安全な水にアクセス可能となりました
■アンドロイに3基、アツィモ・アンドレファナに20基の計23基の井戸(ボーリング施設)が完成し、4,060人(うち子ども896人)が安全な水を利用できるようになりました。
■2つの民間事業者と地方自治体が研修を受け、2018年4月以降、給水システムと井戸の管理を担当しています。
■現在、約41,000人がアンドロイとアノシーの2地域にある3つの屋外排泄ゼロのコミューンに居住しており、ラトリン(簡易トイレ)の使用、石けんによる手洗い、家庭での水処理に関する意識がCLTSキャンペーンを通じて向上しています。
■アンダボリの小学校・中学校に通う1,242人の児童(女子723人、男子519人)および保健センターの来訪者が、中規模給水システムの接続により安全な水を利用できるようになりました。
■学校と保健センターの両方が「ワンスター認証」を取得し、以下のWASHキットを受け取りました:
学校:浄水器4台、手洗い装置4台、石けん1箱、情報・教育・啓発(IEC)資材
保健センター:浄水器2台、手洗い装置2台、石けん1箱、IEC資材
■ユニセフは、学校および保健センターにおける「ワンスター・アプローチ」のモニタリングとフォローアップ、ならびにCLTSキャンペーンの進捗支援を継続しています
お預かりしたご支援$458,052は全額活用されました。 使途は、政策および能力強化($10,565)、水と衛生関連の活動($244,320)、子どもの保護関連の活動($99,524)、モニタリング評価、広報等プログラムの管理・推進に係る費用($42,131)、アドボカシーを含む分野横断プログラム関連の活動($27,582)、その他プログラムの実施に係る間接費($33,930)です。
エレーヌ・ラザナドラソアさん(42歳)、自宅にて。 彼女は5人の子どもの母親で、うち3人はすでに結婚しており、末っ子2人をひとりで育てています。そのうちの1人の女の子はてんかんを患っています。センター・ILAIKOからの支援を受ける前は、エレーヌさんには十分な収入がなく、2人の末っ子は学校に通っていませんでした。家族は月額25,000アリアリ(約8米ドル)の家賃で、小さな木造の家に暮らしていました。
センターでは、エレーヌさんは心理社会的支援を受けました。この支援には、彼女自身のライフプロジェクトの明確化や、子どもたちを学校に再び通わせるためのサポートが含まれていました。 さらに、識字教育やマイクロビジネスに関する研修を通じて、社会経済的な能力強化にも参加しました。
現在、エレーヌさんの生活状況は大きく改善しました。子どもたちは学校に通えるようになり、彼女自身も収入創出活動を始めています。 以前からラフィアを使ったバッグ作りをしていましたが、今ではこの活動を強化し、注文数も増加。さらに、より良い道具のおかげで生産量もアップしています。

さらに、今では子どもたちが病気のときに看病し、薬を買ってあげることもできるようになりました。生活の安定により、レンガとセメントで造られた家へ引っ越すことができ(家賃は約10米ドルに上昇)、果物の販売など他の収入源にも取り組むことで、収入の幅を広げています。

☐ 撮影者: エティエンヌ・ラマンディンビソア(UNICEFマダガスカル、アンドロイ地域 WASH 地域技術補佐官)
☐ 写真内容: ユニセフが建設した太陽光ポンプ式給水システム
☐ 場所: アンダボリ・コミュニティ(アンドロイ地域、アンボヴォンベ地区)
☐ 撮影日:2018年5月
以上2018年5月18日付ユニセフの報告書から抜粋

