マダガスカル共和国

マダガスカル共和国概況
■支援対象国 マダガスカル共和国

マダガスカル共和国

*一日2ドル以下で暮らす世帯が91%
*5歳未満児は慢性栄養不良にあり、世界で4番目に悪い状況
*初等教育学齢期のおよそ150万人の子どもたちが学校に通えていません

FNSチャリティキャンペーン事務局では、2015年度の募金活動の対象国をマダガスカル共和国とし支援活動をおこなっていきたいと考えます。

マダガスカル共和国は世界の最貧国の1つにあげられるアフリカ南東のインド洋に浮かぶ島国。面積は日本の1.6倍。豊かな自然に恵まれながらも、2012年には91%の世帯が1日2米ドル以下で生活し、そして、71.5%の世帯が国内貧困ラインで生活しています。2001年以降、貧困の削減には大きな進展がみられず、繰り返し起こる政治的・経済的な危機が影響しています。UNDPの人間開発指数では187カ国のうちの155位にランクされています。

マダガスカルのほぼ半分の5歳未満児は慢性栄養不良にあり、世界で4番目に悪い状況です(UNICEF 2013)。新生児死亡率は悪化しており、妊産婦死亡率も著しい改善はみられませんでした。予防接種率に深刻な低下がみられ、2008年の61.6%(EDS 2008/9)と比較し、12-23ヶ月乳幼児の予防接種率がわずか51.1%でした(MDG調査2012/13)。

安全な水へのアクセスは、いまだ農村地帯では主要な懸念事項です。マダガスカルは、水へのアクセスがアフリカで5番目に悪い国としてランクされています(JMP 2013)。公衆衛生も大きな課題がみられ、改善されたトイレへのアクセスに関する指標は14%と、世界で8番目に悪い状況です。

マダガスカルでは、普遍的初等教育の達成が困難になっています。200万人以上の子どもたちが幼稚園に通えておらず、初等教育学齢期のおよそ150万人の子どもたちが学校に通っていません(UNICEF 2012)。子どもたちのうち初等教育を修了することができるのはわずか69%(MDG調査 2012/13)、そして国内3分の2の教師が正式なトレーニングを受けていません。

子どもの保護の分野においては、虐待、子どもに対する暴力行為が大きな懸念事項です。子どもの性的搾取を目的とした売春や観光は、政治危機の始まりから急激に増加しましたが、それでも通報や犯人の起訴、被害者へのケアは十分にされていません。

マダガスカルは、自然災害に非常に弱い国でもあります。22地域中16地域がサイクロンと洪水のリスクにさらされています(サイクロンによる被害を最も受けやすい5番目の国、Maplecroft 2012)。最近、主要な懸念事項となったバッタ被害や干ばつは、頻発する災害になっています。それでも、そのような災害の影響を防ぎ、軽減する国の準備は限られています。

集まった募金は、公益財団法人日本ユニセフ協会を通じて、現地の子どもたちの支援に使われます。