12月4日(水)「第63回全国小・中学校作文コンクール」(読売新聞社主催、文部科学省後援)で関慶志君(東京都・啓明学園初等学校6年)が、見事、最優秀賞にあたる文部科学大臣賞を受賞しました。 |
Q.まずは、文部科学大臣賞の受賞、おめでとうございます。
ありがとうございます。 今回は、ネパールの親友のことを取り上げました。とても身近な存在だったし、(最優秀賞にあたる)「文部科学大臣賞」も初めてなのでとても嬉しいです。ただ、正式な発表や表彰式などはこれからなので、実はまだ実感がわきません。(注:取材日は11月25日)
Q.今回の作文コンクールに応募した動機は?
日本と違って、ネパールには勉強したくても家が貧しくて学校に通えない子供がいっぱいいます。僕は一人でも多くの「貧しい人」をなくしたいと思いました。そのためには、まず僕がネパールで体験したことを作文にして、たくさんの日本人に現状を伝えることが大事だと考えたからです。
Q.ネパールでの生活で苦労したことを教えてください。
衛生面です。
Q.反対に、楽しかったこと、嬉しかったことは?
すごく不思議なのですがネパール人は貧しいのに、いつもとても楽しそうにしています。 僕が初めて現地の学校に行った時も、みんな大歓迎してくれました。すごく親切で、みんなとすぐ友達になれました。全寮制の学校だから寝泊りも一緒。僕もネパールに居た時は、家族といるより学校で友達といる時間のほうが多かったと思います。
Q.アヌ君との間にはどのようなことがあったのですか?
アヌ君は明るくて、勉強もできて、僕はアヌ君の家にホームステイもしました。でも突然、学校をやめて親戚の知り合いの所で召使いとして働かされることになってしまいました。大きくなったらパイロットになりたいと言っていたのに…。お父さんからは、たぶんアヌ君はもう学校には通えずに召使いとしてそのまま大人になる可能性が高いと聞きました。
Q.今、アヌ君はどうしているのでしょう?
分かりません。もう連絡がとれなくなってしまいました…。
Q.関君はそんな状況をどう感じていますか?
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関君は、普通の日本の小学生が体験したことのないようなショッキングな出来事から、様々なことを感じたようでした。そして、このような不条理が現在も同じ地球上の同じ世代の友達の身にふりかかっていることを解決・改善するために、今の自分に何かできることはないのかと真剣に悩んでいました。 そんな思いに駆られながら応募した作文コンクール。インタビューの中で、関君自身は、何とか少しでも多くの日本の人々にネパールの貧困を知ってもらいたい、という強い思いを何度も口にしていました。 今回は、当コンクールの主催者である読売新聞社のご理解とご協力により、受賞作品の全文をFNSチャリティキャンペーンのホームページ上で公開できることになりました。 ぜひとも皆さんにお読みいただき、今のネパールで起こっていること、そして貧困がもたらす厳しい現実がどういうものなのかを、ぜひ知ってほしいと思います。そして我々に何かできることがないのかを、今一度考える機会にしていただきたいと願っております。
<撮影および取材:事務局長 川口哲生> |