フジテレビジュツの仕事
VS嵐
2008年4月〜2020年12月
毎週木曜日 19:00~19:57
- 美術プロデューサー
- 古江 学
- アートコーディネーター
- 中村 秀美
- 大道具
- 浅見 大
- 大道具操作
- 藤沢 和雄、山寺 宏幸
- アクリル装飾
- 栩木 崇行
- アートフレーム
- 石井 智之、田中 裕司
- 特殊装置
- 枝 茂孝
- 電飾
- 林 将大
- 特殊美術
- 高橋 明
- 視覚効果
- 中溝 雅彦
- メイク
- 山田かつら
「VS嵐」萬匠祐基 総合演出
× 鈴木賢太 美術デザイナー 対談
デザインのヒミツ
『VS嵐』 対談動画 未公開トーク
萬匠祐基 総合演出 × 鈴木賢太 美術デザイナー
ー『VS嵐』のゲームをデザインする上で大事なこと
鈴木
本来、デザイナーとしては、色とか形とか言いたいところだけど…一番大事にしていることは「安全」。必ず怪我をさせずに、楽しかったぁって帰ってもらい、翌日ギリギリ筋肉痛にならないくらい(笑)。
昔のゲームと似てないか、色が揃ってないかというところは後から考えますね。
あと、毎回飽きが来なくて、嵐がゲストをもてなす側として出せるゲームであるということはすごく意識しています。意外とデザインという言葉は、見た目とかが重視されますけど、「安全」とか「ちゃんと機能を果たす」ということが、実は『VS嵐』においては8割を占めていると思います。



萬匠
最初に番組がスタートする際に、テレビは観てもらわないとどうにもならないのでチャンネルを合わせた瞬間に、楽しそうだなって思える画面にしたいと思ったので、ポップなセットをお願いしました。さっき賢太さんも言いましたけど、ゲームを毎回 嵐もやるわけで、嵐が飽きずに楽しめるもので、ルール説明が無くても観ている人が「あ、こういうことね」ってなるような分かりやすいルールにすること。もしくは、「ルールは分からないけどこれ面白いな」っていうゲームを作ること。あとは、失敗も楽しそうに見えるものというか…
鈴木
それは大事だね!
萬匠
「もっとこれがもう少しこうだったら楽しいのに!」と思わせないというか、言い訳をさせないような。失敗したけどチキショーって爽やかに楽しめるものがいいかなって思いますね。






ー美打ち(セット打ち合わせ)で毎回ホワイトボードを使う理由
鈴木
ホワイトボードに絵を書いてスタートするっていうのは実はすごく重要な側面があって、本来だいたいの番組は、机の上でディレクターに見えるように描けば済んでしまうのだけど、『VS嵐』は色んなスタッフが関わっていて、あらゆるプロが色んな側面で見てくれているから、みんなが今どういうものが生まれようとしていて、こうであってほしいっていう意見が言えるようにホワイトボードに描くようにしているんですね。それは安全で楽しく、大勢が関わって、普通の撮り方では撮れない、そういうものをやる時っていうのは、やっぱり全部をオープンにして作業を進めていかないといけない。
それをデザイナーが持って帰って「描いてきます」ってやっちゃうと、やっぱり密室で物事が進んでいってしまう。なので、できるだけ多くの人が前向きに関わってくれるように、目の前で描くようにしています。



萬匠
あれを見ると、アイディアもプラスアルファで出てくるし、打ち合わせも楽しいですよね。
鈴木
そうだね。計画していて「こういう風になるよ」って見せた時に、「あ、こうなっちゃうのか」っていうケースもたまにあるけど(笑)。
萬匠
そうですね。「こうなるなら、これもできちゃうな」という新しい発見もあるし。



ーゲーム完成までの苦労話として…
萬匠
「ジャイアントクラッシュ」はその失敗(動画対談のライオン像の話参照)の前に、ちょうどお台場にガンダムができて、あの大きいガンダムがガシャガシャ!って崩れたら爽快じゃないかと思って、最初は4メートルぐらいの氷のガンダムをお願いしたんです。
鈴木
言ってた!「氷でやりたい」って。


萬匠
だから氷を、氷屋さんに発注して、上半身・下半身それぞれ2メートルぐらいで持って来てもらって、シミュレーションするんだけど、これはとてもじゃないけど合体して立たせられないって言われて…。
鈴木
溶けちゃうし怪我するし、これはマズいってなったよね(笑)。
萬匠
どんどん溶けていくし、これに照明を当てたらエライことになるなって…。それに本当にめちゃめちゃ重たいので、綺麗にパリーンって割れるんじゃなくて、ガコーン!って倒れて、シミュレーションやった時は本当に悲鳴があがりました。技術の偉い人に「スタジオの床に穴が開くから絶対にダメだ」って言われて(笑)。床はビチャビチャになるし、あれは本当にやばかった。最近もたまにあのゲームやりますけど、よく残っていますよ、あれは。

ーテレビ業界の美術デザイナーを目指す学生へ向けて・・・
鈴木
実は、あらゆる空間のデザインができるようになるというのは、テレビ業界が唯一なのかなっていうのは、今更ながら感じているところですね。
萬匠
そうですよね、病院を作る人がゲームも作るんですもんね(笑)。
鈴木
最近、インターネットが普及していって、サブスクのものが増えていって、その中でメインを張っているAmazonの「ドキュメンタル」は実は僕がデザインしているんですね。だからインターネットで番組が作られて、最も大変で最も成功しなきゃいけないものっていった時に、実はテレビ屋に声がかかっているというのが現実です。そしてそこのコアなスタッフも実はテレビ業界出身っていうのが現状。
なので、これからテレビがどうなっていくのかは、楽しみなところでもあるし不安なところでもあるんだけれど、入り口としてテレビを叩いておくと、実は全てに有用だなっていうのは思います。
萬匠
他の仕事じゃ経験できないですよね?
鈴木
テレビのセットデザインって3回楽しいと思っていて、打ち合わせしていてデザインが決まる時点で楽しい。
セットが建って物理的に空間ができて楽しい、それで演者さんが入って作品となり映像になる時にフィニッシュとしてそれが楽しい。1回の仕事で3回楽しみが毎回あるなっていう印象はある。

ー番組に限らず、美術セットで大切なこと
萬匠
何にしても美術のセットが演者さんのプラスアルファになる、引き立て役になることが大事。
華やかなセットのほうがより面白く見えたり、本当に何もしない白掘り(スタジオにセットを建てず、白い壁を背景に使う)のほうがゲームやトークが映えるなっていう時は、そういうのもお願いします。だから、行う現象によってセットの押し引きを大事にするというのは気をつけてますね。セットが派手でも地味でも出演者のプラスアルファになることが大事かなと思っています。
鈴木
まずは頼んでくれたディレクターにここにしかないオリジナルのオーダーメイドのものをしっかり作ってあげる。あとは番組の顔になると思っているので、いつもやっているのは同じ時間帯の他局の番組、それと前後の番組で、色とかトーンが同じにならないようにとか、視聴者層、どの人に見て欲しいのか、どういう人に注目して欲しいのか、そういうことをしっかり聞いてからやるようにしています。
デザインというのはどうしても個性とかデザイナーのセンスとか言われますけど、僕が良いと思っていても、みんながいいと思わなければそれはダメで、デザインというのはやっぱり商業であり、オーダーがありそれを叶えるものであるので、ディレクターが、何色が好き?どういう車に乗りたい?食事のあとはどういうデザート?コーヒーはブラック派かな?という風に、そういうことは細かいけど色々聞くようにはしていて、その1つ1つが気持ちよさを生んだり、個性を生んだりしているのかなっていうのは思います。
(2020年10月)

『VS嵐』を裏方で支えてきた美術スタッフのインタビュー
&『VS魂』への意気込み

チトセアート
藤沢 和雄 / 担当:大道具
Q.『VS嵐』でどんな仕事を担当していますか?
藤沢
大道具が担当しているところはかなりあり、例えば客席の骨組みはほぼ大道具の仕事で、平台を下から組み上げて座席を作っています。蹴込みや客席の天面パンチは、ナカムラ綜美(アクリル装飾)さんが仕上げます。あと、ゲームの木工は全て大道具の仕事です。テレビ画面で見えている造形物の表面は、ほとんど発泡スチロールで作っていますが、それら造形も大道具が担当です。

大道具スタッフが組み上げた客席

木工や造形は大道具の仕事!
Q. 一番思い出に残るゲームは何ですか?
藤沢
やはり『クリフクライム』です。初期からあったゲームで、何度も何度も細かな修正を加えた歴史があるので思い出深いゲームです。当初は平らな面の壁でしたが、後期は結構凹凸がついて随分と変化しました。さらにブロックごとに自由に組み替えが可能な「6尺角の鉄骨にスチロールを張り付ける」というスタイルになりました。出演者が怪我をしないよう柔らかい材質の発泡スチロールで覆っていますが、もろい材質なので本番前に必ず補修はしています。また塗料も早く乾く塗料を使い、塗りだまりがないように素早くできるだけ薄く塗るのがコツです。

本番前にきちんと補修する藤原さん

番組スタート当時の『クリフクライム』


ゲームを安全に行えるように、シミュレーションが大切!
Q. 苦労したゲームを教えて下さい。
藤沢
一番苦労したのは『ジャイアントクラッシュ』です。ブロックでできた人形を立てて支えを外していき、人形を倒したチームが負けというゲームです。このゲームを始める前に何度かシミュレーションをしましたがなかなか倒れなくて、結構苦心しました。例えばブロックにおもりを入れてみて、どのようにしたらバランスが崩れて倒れるか等さまざま試しましたが、結局、解決策はおもりを入れずに、敢えてバランスを悪くしたものを作ることでした。前日に組み上げて翌日まで倒れないようにキープするのも大変でした。前夜に組み、朝見たら崩れていたこともありました(泣)。

「お願い!本番まで倒れないでね…」

Q. 自信作は?
藤沢
『HERO』に登場させた大きなテミス(正義の女神)像です。監督に「裁判所とかにありそうなのを作って」と言われて、三面図を描いて作りました。テミス像でも目隠しをしているもの、していないものなどいろいろなバージョンがあって、かなり研究を重ねて仕上げました。あれだけ大きいものは実際にはないですね。
Q. 得意な作業、苦手な作業を教えて下さい。
藤沢
本番に備えてバックステージで次のゲームを組み立てたりするのは得意ですが、きっかけに合わせて幕を下ろすという作業は、何度やっても緊張するので苦手です。毎回あればコツも掴めるのですが、たまにあるとドキドキします。

バックステージで次のスタンバイをするスタッフ
Q.『VS魂』への意気込みを教えて下さい。
藤沢
始まったばかりの時は色々と問題も発生すると思いますが、美術みんなの力を合わせて頑張りたいと思います。そして、怪我なく安全なセット、ゲーム作りをしていきたいと思います。
(2021年1月)

テルミック
枝 茂孝 / 担当:特殊装置
Q.『VS嵐』でどんな仕事を担当していますか?
枝
メカニカル、つまり機械で動く装置です。例えば、新しいゲームのアイディアがあったとして、それをどうやって動かすか、仕組みは油圧式にするかエアーにするかなどを考えて、会社の工場で動力装置を作ります。それをスタジオに設置し、実際に装置を動かしてゲームを成立させる!みたいな仕事です。

Q. 一番思い出に残るゲームは何ですか?
枝
『ウォールヒッター』です。回転しながらせり上がってくるターゲットを、矢で射抜くゲームなのですが、とにかく装置の物量が多く、そのうえ大きくて、かつ複雑な構造です。なので、転換がすごく大変です。回線の繋ぎ込みからチェックまで、セッティングにかかる時間が長く、次々と転換していかなきゃいけないので苦労しました。3尺角くらいのエアーの装置が3段階に上がるのが計18台あり、それがターンテーブルに乗って回りながら上がっていく。かなり複雑な装置です。最初にこのゲームのアイディアを聞いた時は、それをスタジオ内の転換で出来るのか不安でいっぱいでした・・・。

土台がターンテーブルとなり上下する装置。実はこんな複雑な仕組みがあったなんて!
Q. ゲームで苦労した点、または試行錯誤したところを教えて下さい。
枝
上下する昇降装置にパネルを取り付け、それを弓矢で撃ち抜くのですが、取り付けたパネルが昇降の振動で外れてはダメで、「矢が当たったら確実に撃ち抜かれる」という固定方法がかなり難しかったですね。最初のテストでは振動でパネルが落ちちゃったり、強めにパネルを止めちゃうと矢が当たった時に落ちなかったり…。そのさじ加減で苦労しました。
最初は回転しなかったのですが、オンエアが終わった後に「やはり回転するように出来ないか」って話しになり、完成まで2カ月近くかかったと思います。相当苦労して作ったのですが、結局3回くらいしかオンエアされていないのが悔しいです(笑)。

『ウォールヒッター』の的

Q. 小さな失敗・大失敗を教えて下さい。
枝
転換の時、機械なので動かなかったことはありますね。ケーブルの抜き差しも多いので、さっきまで大丈夫だったのに「あれ?すいません!確認します!!ちょっと待って下さい。」みたいなことはあります。
Q. 得意な作業、苦手な作業を教えて下さい。
枝
得意なのは、現場でタイミングを見ながらベルトコンベアーを動かしたり止めたりすることです。苦手な作業は、機材とかの整理整頓です(笑)。

『キッキングスナイパー』でお馴染みのベルトコンベアー!
Q.『VS魂』への意気込みを教えて下さい。
枝
引き続き『VS魂』も全力で頑張ります!!
(2021年1月)

東京特殊効果
中溝 雅彦 / 担当:特殊効果


Q. 一番思い出に残るゲームは何ですか?
中溝
『ショットガンディスク』。バズーカでボールを打ってディスクを落とすゲームなのですが、そのバズーカを手作りしたことです。 もちろん市販されていないので、パイプをカットするところから始め、消火器の底の部分を削ったりして、何カ月もかかって作りました。


Q. ゲームで苦労した点、または試行錯誤したところを教えて下さい。
中溝
最初バズーカを試作品でテストした際に、「重い!」と言われてしまい、それからテストを何回も繰り返して、完成までさらに1カ月以上かかってしまいました。バズーカが完成しないとゲームにならないので、結構待たせてしまって・・・。しかしこのゲームは、あんまり出てこなくて1年に4回くらいなんですよ(涙)。

MDA(モースト・ダメ・アラシ)
Q. 自分がちょっとした発明をした!ところはありますか?
中溝
初期の頃はゲームが全部終わって、その日、嵐の一番ダメなメンバーが罰ゲームを受けるっていうのがありました。「MDA(モースト・ダメ・アラシ)」といって、床がパカッと開いて、ストーンと落ちてウレタンの中に埋もれるという仕掛けです。何回かやるうちに演出から「ウレタンに色をつけよう」とか「落ちたら顔が汚れるように」というリクエストがあって、急遽ネットショップを探しまわって見つけた、青い粉(貝殻から作る粉でもちろん無害)でやってみたら、見事に映画の『アバター』みたいになって 「コレは面白い!」って褒められました!

MDA(モースト・ダメ・アラシ)
Q. 小さな失敗、大失敗を教えて下さい。

Q. 得意な作業、苦手な作業を教えて下さい。
中溝
得意な作業は、キャノン砲でテープを綺麗に飛ばすことです。上手いですよ!! 飛ばしすぎて天井のスノコまで掃除しに行ったこともあります(笑)。圧の強さや中身も全て手作業で、全部自分の感覚で決めています。飛ばす距離とか、何を入れたらどう見えるかとか、仕込みには自信あります。野外だと風向きも考えます。フジテレビの大階段でテープを飛ばした時は、凄く綺麗でしたね。いやあ…完璧でした(笑)。
苦手な作業は、拍子系が不得意で・・・。歌っている曲中の「ここ!」ってタイミングで炭ガスを発射するのが苦手です。だから歌番組は恐いですね。

Q. これだけは言っておきたい『VS嵐』美術裏方話を教えて下さい。
中溝
巨大なセットを素早く転換していく番組なので、美術が一丸となって頑張っています。大道具スタッフでなくても、大道具さんの作業をみんなで手伝ったり、自分の役割以外の作業でも協力するチームワークは素晴らしいと思っています。

困った時は、みんなで協力!チームワークは最強!
Q.『VS魂』への意気込みを教えて下さい。
中溝
いつも『VS嵐』を観ていただきありがとうございました。また次の番組も頑張りますので引き続きご期待ください。
(2021年1月)

SKシステム
田中 裕司 / 担当:アートフレーム
Q.『VS嵐』でどんな仕事を担当していますか?
田中
主にモーターを使う吊りものや、メインセット上下にあるカラフル鉄骨などです。



放送では見られない『クリムクライム』の裏側は巨大な鉄骨!
Q. 一番思い出に残るゲームは何ですか?
田中
やはり『クリフクライム』です。当初このゲームは、壁の構造をイントレの骨組みで成り立たせていましたが、次第に鉄骨に変わりました。そして5年程前からはワイド4間、高さ3間の大箱をオリジナル鉄骨で作って、そこに1間角の小箱パーツをはめ込む構造になりました。毎回パーツを組み替えて、形を変えています。
初期はフラットな壁でしたが、次に凹凸壁、さらに組み変え自在の壁へと進化しました。

放送では見られない『クリムクライム』の裏側は巨大な鉄骨!
Q. ゲームで苦労した点、または試行錯誤したところを教えて下さい。


まさに伝統芸能と呼べる、圧巻の早技!
Q. 自分がちょっとした発明をした!ところはありますか?
田中
『ボンバーストライカー』の幕の裏側では、脚立に足場板を付けて幕をたくし上げています。この方法は天井からロープで引き上げるよりも、セッティングが素早く、その下も通り抜けが出来るんです。


細かい気遣いが、ゲームの進行をスムーズにします!
Q. 得意な作業・苦手な作業を教えて下さい。
田中
この番組は、毎回『かくし芸大会』をやっているかと思うほど転換が大仕掛けで、自分の持ち場以外も手伝うことが多いです。しかし床のアクリルからパチっと静電気が出ますし、持ち場以外の仕事はいつまで経っても苦手です。
Q.『VS魂』への意気込みを教えて下さい。
田中
いよいよ始まるかぁという感じです。『VS嵐』に引き続き、より良い番組になる様、裏方として仲間と力を合わせ、事故なく、安全第一で番組を支えたいと思います。
(2021年1月)

千葉洋行
高橋 明 / 担当:作り物・小道具操作・特殊美術
Q.『VS嵐』でどんな仕事を担当していますか?
高橋
『クリフクライム』のカバン、『ピンボールランナー』のバッグの装飾ほか、ボールの塗装など細かな作り物を担当しています。例えば、『バルーンシューティング』の風船に星形のマークをつける塗装は、リハーサルのときには星形マークはついていませんが、本番前の30分ほどの間につけています。他には『ボンバーストライカー』の赤ピンの塗装もしています。リハーサル後に塗装がはがれるので本番までに再塗装しています。これらの作業を一人でしているので、本番前はいつも慌ただしいです。



Q. 小さな失敗、大失敗を教えて下さい。
高橋
『ピンボールランナー』でセット上に3つのくす玉をつけたのですが、吊り下げた3つの紐がかなりもつれてしまい、本番中に10分近く掛かって解きました。

Q. 小さな発明を教えてください。
高橋
風船に星型の塗装を付ける作業のために、ドーム型の筒を作りました。そうすることで効率良く星を付けられるようになリました。


Q. 苦労した点、または、試行錯誤したところを教えて下さい。
高橋
例えば制作からボールの発注があった時、希望のボールの大きさを探すのが意外と大変です。例えば、直径30センチのボールのリクエストがあっても実際にはジャストサイズはなく、それに近い25センチではどうかと提案することがよくあります。大きさ、重さ、表面の色それぞれがぴったり合うことは、滅多にありません。そのほか、300個ほどのボールの空気を自転車の空気入れで入れるのは大変です。
あとゲーム『矢の嵐』で、本番中に50本程ある矢に細いラインを入れて欲しいと急遽リクエストが入り、慌ててラインを入れたこともありました。

Q. 得意な作業・苦手な作業を教えて下さい。
高橋
細かい作業は得意です。短時間にできるだけ集中して、効率的に仕事するのが好きです。
Q.『VS魂』への意気込みを教えて下さい。
高橋
怪我や病気しないよう安全を保ちながら、頑張りたいと思いますので、よろしくお願い致します。
(2021年1月)