麗わしき鬼
愛しい娘…
11年後、平成2年・4月。
眉川家では、洵子が17歳に成長。医学部をめざす高校3年生で、顔立ちがだんだん富弓に似てきた。母親のいない寂しさから、洵子は英矢と特別に仲がよく、ずっと再婚しないままの英矢も、洵子にときめきのような複雑な感情を抱いていた。一方、富弓は再会した時子と一緒に、高田馬場で居酒屋「鬼」を開いていた。みちるから洵子の近況を知らされ、胸がいっぱいになる富弓。時子も赤ん坊のときに別れたきりの悠子を思うと、せつない気持ちになる。ある夜、洵子が英矢の寝室に忍び込み、何かを必死に探していると…。
眉川家では、洵子が17歳に成長。医学部をめざす高校3年生で、顔立ちがだんだん富弓に似てきた。母親のいない寂しさから、洵子は英矢と特別に仲がよく、ずっと再婚しないままの英矢も、洵子にときめきのような複雑な感情を抱いていた。一方、富弓は再会した時子と一緒に、高田馬場で居酒屋「鬼」を開いていた。みちるから洵子の近況を知らされ、胸がいっぱいになる富弓。時子も赤ん坊のときに別れたきりの悠子を思うと、せつない気持ちになる。ある夜、洵子が英矢の寝室に忍び込み、何かを必死に探していると…。