終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-
夢半ば息子失った父 遺品整理が与える光
鳥飼樹(草彅剛)の目の前で鮎川こはる(風吹ジュン)が倒れた。病院へ運ばれる救急車の中、意識のないこはるから「俊さん…」と呼ばれて手を握られた樹は、御厨真琴(中村ゆり)の父親であろうその人のことを、こはるが今も想っていることに気づく。義母が末期のすい臓がんだとは知らず、面目をつぶされる形となった御厨利人(要潤)は明らかに不機嫌で、真琴はそんな夫の背後でおろおろするばかり。樹も利人に挨拶をするが、利人は樹が遺品整理人だと知ると、どこか冷ややかな目線を投げかけ、形式上の挨拶だけ済ませると早々に病室を後にする。一方、矢作海斗(塩野瑛久)、久米ゆずは(八木莉可子)、高橋碧(小澤竜心)の3人は、親の反対を押し切り、お笑い芸人を目指していた故人・稲葉大輔(川合諒)の部屋を訪ねる。すると、故郷の小学校で校長をしていたという厳格な父・稲葉博貴(六平直政)が、遺品の中からお笑いに関するものだけを徹底的に排除していた――。さらに、息子を失った悲しみは、怒りに昇華され、遺品整理チームに容赦なくぶつけられ…。