栃木県、中禅寺湖の北に広がる湿原は戦場ヶ原です。
その湿った地面に大木が根を張ることはなく、雄大な光景が広がります。
そんな、日差し豊かな湿原ならではの植物が、シラカンバやカラマツです。
彼らも又、太い根を張れない為、決して大樹に成長する事はありません。
しかし、戦場ヶ原にも近年、変化が現れています。
シラカンバが大きく育ち、数も増え、奥地では森を作り始めているのです。
つまり、これは湿原が乾きつつある、ということです。
やがて森へと姿を変えてゆく、戦場ヶ原。
湿原を吹き抜けた風も、いつしか遠い日の記憶となるのでしょうか…？

音楽：Dust　In　The　Wind　by　Kansas