<第7回> <第8回> <第9回>


<第7回>
 テレビディレクター・高村(及川麻衣)は物理学者・笠原(大河内浩)に撃ち殺されてしまった。しかし、安藤(岸谷五朗)は、殺された高村は山村貞子の生き返りに違いないと確信した。「呪いのディスク」を見つけなければ、被害は更に拡大する。が、高村が保管していたはずのディスクはすでになかった。
 そんな夜、安藤は警察から呼び出された。笠原が安藤との面会を要求したのだ。笠原は「河合の後ろにいるものが分かりました恐怖の大王です。間もなく巨大な災いがこの世を襲います」と気が触れたように言うのだった……。
 一方、夏美(吉本多香美)は、法医学者・織田(田辺誠一)と、謎の研究所について調査していた。織田は、そこから生きて帰ってきた少女・亜美(大島優子)の記憶をさらに調べたが、失敗に終わる。が、亜美は、一枚の研究所内の絵を描いた。その絵は精密で、コンピューターのモニター画面まで、正確に描写してあった。亜美は記憶を映像として固着できるらしく、そのモニターには、「RING」のパスワードと同じ種類の数字暗号らしきものが浮かんでいた。夏美と織田は、解読を始め、そして愕然とする二人。数字をアルファベットに置き換えるとそこには二人の人物の名前が現れた。一人は、狭戸村で殺された遺伝子学者・今西(陰山泰)であり、もう一人は、科捜研部長・陸田(内藤剛志)であった。
 そんなころ、安藤は久美子(野村佑香)に、電話をかけてきた男の手掛かりをつかもうと久美子を呼んでいた。安藤は久美子に「美咲を死なせたのは山村貞子という超能力者かもしれない」と説明する。
 夏美は陸田を問い質した。何も答えない陸田。しかし、しばらくして、夏美が陸田の部屋をのぞくと、パソコンの電子メールに「今夜あの研究所で貞子が復活する」とある。夏美は安藤に連絡し、その夜、研究所に向かうことにした。
 例の部屋に入る夏美。そこには貞子が立っている。首を絞めようとする貞子。もがき逃げる夏美。そこへ安藤が入って来た。が、その部屋には、陸田がいるだけだった。
 そして、陸田が告白を始めた……。

<第8回>
 美和子(純名里沙)の見舞いに病院を訪ねた安藤(岸谷五朗)は、そこに死んだはずの息子・孝則(工藤雅哉)が美和子と遊んでいるのを見て混乱した。河合が“予言”したように生き返ってきたのか。孝則は、水死するまでの記憶はちゃんと存在し、それ以後はなかった。まるで、昨日、泳ぎに行ったように話している。
 安藤は、「大事なものが帰ってくる」と予言した河合を問い質すが、「恐怖の大王の予言だ」と言うだけであった。しかし、翌日、「山村貞子です。孝則君を受け取っていただけましたか。お会いしたい」という電話が安藤のもとに入る。
 安藤は指定場所で舞(矢田亜希子)を見つけるが、その舞は「山村貞子です」と名乗った。舞に自分を産ませ、舞を殺したのだ。孝則は、残った髪の毛から貞子が産んだと言う。しかし貞子はショッキングな宣告をした。「孝則君は間もなく死ぬ。死なせたくなかったら呪いのディスクを取り返してくれ」と言う。
 安藤は、ディスクを持っている陸田(内藤剛志)を訪ねるが……。

<第9回>
 不完全な遺伝子情報から舞(矢田亜矢子)の体を借りて産まれた、舞の姿の貞子は、完全な情報の入ったディスクを安藤(岸谷五朗)から取り戻そうと躍起になっていたが、安藤の手から滑り落ちたディスクは、手の届かないところへ落ちてしまった。怒りに満ちて「このままで済むと思うな」と言い残し去っていく。安藤も息子孝則を二度にわたり死なせてしまった悔悟の念にかられ、貞子に対する怒りに打ち震えていた。
 安藤は、夏美(吉本多香美)に、「孝則が死んだことを、美和子(純名里沙)に知らせようと思う」と打ち明けた。夏美がこれまでのことを、陸田(内藤剛志)に話したところ、陸田は「大変だ。貞子は必ず安藤さんに復讐する。災いは我々にも降りかかる」と考えた。
 安藤は決心を固め、美和子の病院へ向かった。しかし、美和子は「孝則が死んだのね。またあなたは孝則を殺したのね」と狂乱し昏倒する。医者になぜ話したのか、と、詰問されるが、安藤は話していない。「貞子か……」。
 その帰り道、車のバックミラーに貞子が現れた。「真実を伝えただけです。あれはほんの始まりに過ぎない。これから本当の恐怖を味合わせてやる。どうすることも出来ず、苦しみの中で死ぬのだ」と恐ろしい予言を残し姿を消した。怯える安藤だった。
 家に帰ると、家族の写真立てが倒れ、ガラスが割れている。夏美からの電話も恐怖から取ることが出来ない。その晩、顔を洗おうとすると、水道の蛇口から血があふれ、驚いた瞬間、井戸の中にいる。後ろから貞子に抱き付かれ水の中に引きずり込まれる安藤。……悪夢だった。しかし、手には貞子の髪の毛が……。さらに手の爪には井戸を登ろうとした跡がついているではないか……。
 久美子(野村佑香)にも異変が起きた。図書館でうたた寝していたはずなのに、目を覚ますと、そこは井戸のそばである。中を覗くと、突然、貞子の手が現れ、首をつかみ引きずり込まれる。悲鳴を上げる久美子。が、そこは図書館であった。駆け寄る友達。久美子の首にはくっきりと手の跡があざになっていた……。
 「俺の周りの人間を苦しめることが、貞子の復讐か……」。安藤は苦しみ、陸田に相談するが、陸田も答は出せない。
 「先生は奥さんのところへ行って」と夏美に言われ、久美子の入院した病院を夏美に任せ、美和子の病院へ向かう。夏美は怯えながらもうとうとしてしまう。ふと気付くと、井戸の中から貞子が引っ張っているのだった……。


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