<第10回> <第11回> <第12回> <第13回>


<第10回>
 「呪いのディスク」は、貞子の手に渡る寸前、失われてしまった。新たに貞子が誕生することもなく、安藤(岸谷五朗)や夏美(吉本多香美)らの生活は一見、平穏に戻ったようであった。ただ一人「間もなく死ぬ」と恐怖の大王に予言されたノストラダムス研究家の河合(升毅)を除いて……。
 そんなある日、安藤のもとに一枚の手紙が届いた。河合(升毅)の「予言」によって妻が死んだと思いこみ、そのためテレビプロデューサーの高村を銃殺した笠原(大河内浩)からの面会の要求だった。
 笠原が収監されている拘置所は職員がひとり残らず殺され、受付も警備もいなかった。鍵もかかっておらず、安藤は奥まで入る。そこに残った笠原が言う。「恐怖の大王が私のために殺してくれた。大王はあなたに『これが始まりだ』と伝えるようにと」。そう言った途端、笠原は突如、悶え苦しみ息絶える。亡くなった笠原の手は貞子や孝則同様に老人のような皺が寄っていた。笠原や職員たちを検視した織田(田辺誠一)は、死因は孝則と同じ急激な老衰だったと言う。貞子は消えたはずだ。貞子のほかに誰かいるのか。この凶行は一体、誰の仕業なのか……。

<第11回>
 貞子をも操る「恐怖の大王」は、法医学者・織田恭助(田辺誠一)だった。織田の秘密の研究室を突き止めた安藤(岸谷五朗)や夏美(吉本多香美)、陸田(内藤剛志)を前に事の次第の説明を始める織田。織田は、子供のころ陸田の実験台として、「囚人」の子供たちの「看守」役を務め、人間の心に潜む残虐な精神をむき出しにした「東健一」であった。「陸田さん、あなたがしたかった実験を続けているだけですよ」
 陸田が言う。「あの時の実験が『囚人』の子供たちの心に取り返しのつかない傷を負わせてしまった。彼らは、世界を信じられず、犯罪に走り。私は彼らの犯罪を事前に防ごうと、貞子の予知能力を手に入れようとした……」。
 その実験中に陸田たちは貞子の能力に翻ろうされ、人命を失っていった。その時、織田はデータを盗んだのだ。「悪い人間を事前に抹殺するためにね」とほくそえむ織田。グリーンビルの事件も、科捜研のデータベースを改ざんも、河合を操り「恐怖の大王」の大芝居も織田の仕業だった。「群集心理の操作実験だった」と織田は語る。
 「ただ、舞は予定外だった。この研究室を探し出し、データを消そうとして、貞子を産んでしまった。しかし、私が遺伝子治療し実験対象にした」と勝ち誇る織田は続ける。
 「私は世界の看守になる。そして、やるべきことをやる」。そして、消え去る織田。
 安藤はその後、突然、舞の姿をした貞子(矢田亜希子)に出会う。安藤は貞子に問う。「普通の命をもらったから、織田には逆らえないというのか」。貞子は「そう思うなら……。ともかく、私が未来を見せた織田は、あなたを殺す」と含み笑いをしながら消えた。
 織田はその後、マスコミに「恐怖の大王」の名で拘置所を全滅させたウイルスを送り付け、「世界を破滅させる」と宣言する。が、すぐに「織田」の名で手配され、大学の研究室裏からウイルスは発見される。
 勝利を確信する陸田に織田から電話が入る。織田は「あなたはウイルスの意味が分かっていない。僕が何に乗せてウイルスを広めるのかも。僕は明日実行する。あなたの負けだ」と言い放つのだった……。

<第12回>
 「恐怖の大王」とは「看守」とは、誰のことか……。ノストラダムス研究家・河合(升毅)は、テレビ・クルーを引き連れ、その正体を暴くべく車を走らせていた。が、河合の隣の座席に、舞の姿をした貞子(矢田亜希子)が現れた。その瞬間、車は光りに包まれ、河合は忽然と消えた。現場に急行した安藤(岸谷五朗)と夏美(吉本多香美)は、そこに若々しい貞子の姿を見つけ愕然とした。貞子は生きていたのだ。
 貞子を若返らせた大きな存在「看守」とは誰のことなのか?安藤は陸田(内藤剛志)を問い詰めた。
 陸田は、20年前に行った心理学実験で、子供を看守と囚人に分け、行動様式を調べたことを告白した。看守は恐るべき恐怖の力で、囚人たちを統治した。その名は「東健一」。なんと囚人の子供たちは、当時、2人が死に追いやられ、ほかの4人のうち2人も殺人鬼の医者・小山と死刑囚・有田。つまりすでに4人が死んでいたのだった。「有田の名が出た時に気付くべきだった」と悔やむ陸田。東こそ「恐怖の大王」なのか。
 そこへ電話が鳴った。その東からであった。「覚えていましたか。私のことを恐怖の大王と呼ぶ者もいますが……。パートナー貞子と一緒に20年前の実験の成果をお見せする」と笑う東。「あいつは世界中の人間をアリのように踏みにじる気だ」と陸田は震えるのだった……。

<第13回>
 大爆発を起こした織田の地下研究所。貞子を操り「恐怖の大王」と化した男の憐れな末路だった。が、研究所を爆破に導いた安藤(岸谷五朗)は、2週間の昏睡状態のあと、病院で息を吹き返した。周囲には、妻の美和子(純名里沙)や夏美(吉本多香美)、久美子(野村佑香)らが取り巻いている。「呪いのコンピューター・ウイルスは全滅しました」「先生だけが助かりました」。そんな言葉を聞き、安藤は喜びに打ち震えた。
 しかし、安藤は、貞子(矢田亜希子)が現れないことが不思議だった。貞子が織田を操っていたはずなのに……。事件当時の新聞を見ても爆発が小さいとは考えられない。「みんなで、何かを隠している……」。不安になった安藤は現場に行ってみた。人が無事でいられるような爆発跡ではない。事件の報告書まで見てみる。「遺体の一つは織田……」。「つまり、別の遺体があったということではないか!」。
 安藤はすぐに遺体安置所に出かけた。意を決して冷凍遺体の包みを開けるのだが……。


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