<第4回> <第5回> <第6回>


<第4回>
 武人(福山雅治)の部屋にいる彩(板谷由夏)を見てショックを受けた千草(木村佳乃)は、武人のことが好きだという気持ちを確信する。しかし、二人がよりをもどした以上、あきらめなければとも思う。そこで武人にもらった髪留めを捨てようとするのだが、それだけはどうしても捨てることができない。そんな中、今度はボーリング場でみんなで遊ぶ計画が持ち上がった。千草の態度が最近おかしいと落ち込んでいた
大友(立川政市)のため、そしてリュウ太(ユースケ・サンタマリア)はみゆき(畑野浩子)と「今夜こそ」の思惑をはらんでのボーリング大会。そこで大友は以前のようにかいがいしい千草を見てホッとするのだが、千草はやっぱり武人と彩の様子が気に掛かっていた。そしてこの時、オーディションのためひと足先に帰ろうとする彩に武人は、開業医として独立する気持ちを打ち明けていた。
 数日後、千草の家に孝太郎(武田鉄矢)から電話が入った。用件は明太子のお返しにと千草が送った菓子に対するお礼の電話。しかし、大友と付き合っていると思ってる母・ハルミ(橘雪子)と孝太郎の話しはかみ合わず、遂に孝太郎は武人が嘘をついていることに気付くのだった。
 その夜、武人にその件を伝えなければと千草は急いでマンションに向かった。だが時すでに遅く、速攻で上京した孝太郎もマンションに到着。武人に事の真相を迫っていた。武人と千草が必死で苦しい言いわけをくり返していたその時、「タケ、聞いて。私、仕事もらえそうなの!」。弾んだ声の彩が戻ってきたのだ。すべてを察していた孝太郎は激怒し、武人が彩と付き合ってことを認めてもらおうとするのも聞かず、部屋を飛び出していってしまった。
 翌日、武人は夕べのことを話すため彩のアパートを訪れた。しかし、彩はオーディションの二次審査のことで頭が一杯。今度は大丈夫だから、みんなを行きつけの店『サマ・サマ』に集めて待っててと言うと、武人の頬に軽くキスした。
 だが、その夜彩は店には来なかった。「悪い!あいつが約束守らない女だってこと忘れてた俺が悪かった」代わりに謝る武人。
 結局、そのまま全員リュウ太の車で帰ることになったが、途中彩がオーデイションを受けているデザイナー・加賀美仁の家の前で車を止めたリュウ太は、思いがけない光景を目にしてしまう。加賀美にしなだれかかるように寄り添う彩の姿。そしてキスを交わす二人。急いでその場を去ろうとするリュウ太たち。しかし、武人は車を降りると、ゆっくり彩に近付いていった。その様子を心配そうに見つめる千草…。

<第5回>
 みんなでボーリングに行った帰りに、彩(板谷由夏)とデザイナー加賀美(KONTA)のキスシーンを目撃してしまった千草(木村佳乃)は、彩にこのことは武人(福山雅治)には黙ってて欲しいと合図されてしまい、どうしたものかと悩んでいた。しかし彩は、そんな千草の思いなど知るはずもなく、武人のマンションを訪れ、オーディションにパスして、ショーの本番日を伝えていた。
 そこへ、九州の母から父孝太郎(武田鉄矢)が倒れたとの電話がはいった。 彩とのことで口論となり、「一生田舎の工員で終わっていくオヤジになにがわかる!」とまで言いはなってしまったことが気になっていた武人は、とにかく一刻も早く帰ると母に約束。彩も、この時ばかりは「私のことでショック受けたのかも…」と帰ることを進めた。
 しかし、実は“病床から武人の名前を呼んでる…“といった母の言葉はほとんど狂言で、孝太郎が武人に見合いをさせるために打った芝居だったのだ。怒ってそのまま東京に帰ろうとする武人に、孝太郎は千草への土産を預け、そして言った。「あの子に婚約者のフリさせて都合よく使ったろう。惚れてもない女を便利に使ったらいかん。傷つくぞ」。武人はこの言葉に一瞬ハッとするのだった。
 東京に戻った武人は彩のアパートを訪れたが、あいにく彩は不在。しかし、留守電にかかってきた気になるメッセージを聞いてしまった。
“この間は楽しませてもらいました。僕の携帯に電話下さい。君のホクロの数だけキスを送ります“。男は名乗らず電話を切った。
 翌日、千草に土産を渡すために会社に行った武人は、いきなり「歯医者さんたちとの合コンをセッティングして欲しい」と頼まれ、しぶしぶOKする。リュウ太(ユースケ・サンタマリア)はみゆき(畑野浩子)も行くのだろうかと気を揉み、近く両親と千草を会わせるつもりの大友(立川政市)は、千草の気持ちを計りかねてしまうのだった。
 数日後、彩のショーの日が来た。武人は颯爽とランウェイを歩く彩を眩しく見つめた。そしてお祝いの花束を持って舞台裏へ。だが、そこでスタッフたちにねぎらいの言葉を掛ける加賀美の声を耳にした武人は、以前留守番電話で聞いた男の声を思い出してしまったのだ。「お前、どうなってるんだ、アイツと!留守電の声と同じだった……」。思わず詰め寄る武人に対し、彩は「言いかがりつけないで!」と言い、武人を追い返してしまった。だが、重い足取りでマンションに戻ってきた武人を迎えたのは、千草、リュウ太そして彩も交えた「おめでとう!」の声。
 彩の呼び掛けたビックリバースデーパーティだった。
 さっきまでの落ち込みも忘れ笑顔を見せる武人。リュウ太もみゆきと上手くいってる勢いもあって、「いろいろあったけど、過去のことをは忘れてね。過去の無い女は無かよ」などと彩のことをへんに励ましたりしている。だが、ついつい調子にのったリュウ太は、「千草ちゃんだってな、武人と……」と口を滑らせてしまったのだ。一瞬、静まり返る部屋。「千草さん…どういうことですか?」沈黙を破るように大友は千草を見つめた。「いや、それは…」何か言おうとした武人の言葉を遮るように千草が口を開いた。「わたし、バリで武人さんと寝たんです」────。

<第6回>
 武人(福山雅治)と千草(木村佳乃)がバリで一夜を共にしたと知った大友(立川政市)はショックで、千草のことを忘れようと決意する。だが、あれほど気が付く優しい女性はいないと、なかなか思いきることができない。 リュウ太(ユースケ・サンタマリア)は、気楽に「裏切ったわけではなく、武人が先にやっただけのこと」というのだが、それは「俺とは二か月経っても何もないのに、武人とは会ってすぐそう
いうことになったんだろう」と大友をさらに落ち込ませることになってしまった。
 一方、千草は仕事仲間に、大友とは別れたと告白。一人になって、自分を見つめ直そうと決め、とりあえず泳げないことを克服すべく、スイミングスクールに行くことに。武人からの「大友ともう一度会ってみたらどうだ」という留守電も無視。大友からの電話も、居留守を使って話そうとはしなかった。
 その頃武人は、彩(板谷由夏)から、順調な仕事ぶりを伝える電話をもらう。そしてショーの打ち上げにくれば、いい子も紹介するなどといわれる。それは武人に頼りたいが素直に言えない彩の、気持ちとは裏腹のことばだったが、憮然とした武人はそこで受話器を置いてしまった。
 その夜、武人は千草から家に来て欲しいとの電話を取る。切迫した声の様子に、千草のアパートに行ってみると、そこには降りしきる雨と、
連日現れているらしい下着泥棒の見えない影におびえる千草が。母は旅行に行って一人ぼっちだという。「なぜ大友を呼ばない?」「携帯つながらなくて…」。結局、武人はビデオ修理や電球の取換えまで手伝わされねるはめに。だが最後は、鏡台に置かれてあった髪止めを武人に見られまいと慌てた千草によって、追い立てられるようにしてアパートを後にしたのだった。
 帰り道、武人は警察からの電話で、彩が薬物所持で連行されたと知らされる。駆け付けた武人に、彩は精一杯強がってみせたものの、「大きな仕事がくると、私のように実績がないと影で足ひっぱる人もいる…舞台に立つことが怖かった…」と正直に打ち明け、「もう仕事やめようかな。そしたらタケのこと怒らせなくて済むし」と言った。そして今度の土曜日仕事もキャンセルする。だから一緒に海でも行こうと武人を誘うのだった。
 翌日。いつもの店に武人、リュウ太、大友が集まった。千草に会いにいったが、自分を見つめ直したいと言われ、振られた悔しさに徹底的に飲みたいという大友に付き合うことになったのだ。
 しかし、この時武人は、泥酔した大友から昨日はずっと家にいて携帯は切っていなかったことを聞き出し、千草がウソをついて自分を呼んだことに気付くのだった。
 武人のマンションになだれ込むように帰ってきた三人を、孝太郎(武田鉄也)が迎えた。いいかげんに自分を安心させて欲しいと見合い相手静香を連れての上京だったが、実は孝太郎は、長年勤めた製鉄所をリストラされていたのだ。そんな自分の状況もあって、武人には一刻も早く地に足つけた生活をして欲しいと願う孝太郎だった。
 だが武人は、「彩のことは自分できめる。後悔しない道をが俺が選ぶ」と言うのだった。


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