あらすじ
<第4回> <第5回> <第6回>

<第4回> 「ブサイク」
 サダ(りょう)を攻略したゴウ(唐沢寿明)は、「愛は無敵だ。君はシズク(木村佳乃)とキイコ(小雪)という二人の悪魔を退治すべきだ」とそそのかす。その上で、アユム(反町隆史)に、自分のようにシズクを攻略するように命じる。
 だが、仕事も平常通り続けねばならない。左遷の情報をリークするように命じられたアユムは、左遷する本人に情報を話してしまうなど、なかなかのドジを踏む。また、CM撮影にも立ち会うことに。シズクと同棲しているパンチラインミノル(中川家礼二)が雷様役で登場している。みっともないくせに「高校時代からの彼女のために男になる」とはにかむミノルに、アユムは、つい「頑張れ」と声を掛けてしまう。
 そんな折、ワンダーグループの副会長がやって来て、息子とシズクを付き合わせてくれ、と松方専務(段田安則)に申し出る。シズクはマニュアル仕事なので、専務の前では、平気で引き受けるが、それを種に、ゴウとアユムの共同戦線にヒビを入れることを思いつく。
 「もし、真行寺アユムに辞表を書かせたら、デートを引き受ける」。シズクはゴウに取り引きを申し出たのだ。だが、ゴウはあっさりと受け、勝手に辞表を書いて松方専務に預けてしまう。アユムは怒り狂うものの、ゴウは「これも作戦のうちだ」と取り合わない。
 それどころか、アユムが拒食症の秘書キイコに誘われてキイコのキャバクラに行くと、GPSで後を付け、アユムのおごりで遊ぶ始末だった。
 大胆に遊ぶキイコを見て意見するアユムだったが、キイコは平然と「ふざける時間なのよ」と言い放つ。
 そんなころ、シズクはミノルが寝ている横で、父親からのメールへ返事を打っている最中だった。「素敵な人はまだ現れません。パパと比べてしまいます。今度食事をするのが楽しみです」と、少女のようにほほ笑むのだった。
 また、サダはアミ(高橋ひとみ)とミン(一戸奈未)に、シズクとキイコが悪魔だと伝えていた。キイコは痩せているのにキャバクラに勤めダイエットしている、これはおかしいというのだ。
 実は、キイコは、入社試験の役員面接の時、「立派なふくらはぎしているね」と言われたことが、今も心の傷となって残っているのだった。
 さて、シズクと副会長の息子とのデートの日になった。ゴウとアユムが副会長と息子を出迎える。ミンの言では「息子は、親の威を借りて放蕩を続けるハイエナ」であるとのこと。うんざりするアユムに仕事が回ってきた。ハイエナ息子のポルシェの運転手をしろというのだ。
 二人がホテルで食事を取っている間、車で待っているアユム。遅いので迎えに行くと、ハイエナ息子に連れられシズクが部屋に入るところだった。シズクは「マニュアル通りだから大丈夫」と言ったつもりだったが、アユムには「ふざける時間よ」と聞こえてしまい、後先考えずに、シズクを引きずり出してしまった。「大変なことになるわ」とシズク。
 案の定、ゴウとアユムは翌朝、松方専務に呼び付けられ、「辞表を書け」と怒鳴られてしまう。しかし、アユムの辞表はとっくに専務に渡っている。ゴウは自分の辞表を書く羽目になった。絶対絶命の二人。
 だが、驚くことが起きた。キイコがハイエナ息子を誘って、キャバクラに連れていったのだ。キイコを気に入り、ご機嫌の息子。そこにゴウとアユムが現れて・・・・・・。

<第5回> 「ママゴン」
 ネクタイが気に入らないので変えろだなどと、わがままでごう慢なゴウ(唐沢寿明)に愛想が尽きたアユム(反町隆史)は、単独で横領犯を探すことにした。ゴウはパソコンが使えなかったのだが、アユムは、そこにアドバンテージがあると考えたのだ。アユムは早速、横領事件が発生した当日のデータを調べた。すると、リリ(伊東美咲)が一人で残業していたことが分かった。アユムはリリの尾行を始めた。役員の現金封筒をじっと見詰めるなど、確かに不審な行動をとる。アユムは自信を深めた。
 一方、ゴウは給料アップをエサにミヤビ(西田尚美)を仲間に引き込んだ。ミヤビにしてみれば、憧れのアユムの側にいられるのが狙いであったが、ゴウはまた自分の魅力と勘違いしている。さらにアミ(高橋ひとみ)にも同様に粉をかけたが、「男はウンザリなんだよね。振り回されたし。男もお金も要らない」とあっさりと断られてしまった。
 また、ゴウに取り込まれたサダ(りょう)は、秘書の結束を解体する作戦を着々と遂行していた。専務夫人の料理会で、シズク(木村佳乃)とキイコ(小雪)を名指しで「この二人は食べません」と指摘したりするのだった。
 ゴウたちの攻勢にある程度の危機感を感じたシズクは、ゴウが女性社員を手当たり次第口説いているところを目撃。それを材料に、ゴウたちを陥れる作戦を考えることにした。
 そんな中、アユムの母・音子(江波杏子)は、「お店」時代の客であった副社長を訪ね、シズクがアユムに言い寄っていると、抗議した。シズクは、死んだ母親の話を持ち出し、情に訴え音子の攻撃をかわそうとする。音子はいかにもほだされた様子を見せるのだったが、アユムには「あの女には気をつけろ」と諭すのだった。
 アユムは、ミヤビにリリがレズビアンであることを聞くなどして、リリが真犯人であると狙い定めたが、普通の方法で摘発すると、ゴウに手柄を横取りされることは目に見えていた。音子は、「偉くなる男は上司を裏切るものだ」と決め付け、ゴウに嘘の犯人の名前を教え、新製品発表パーティーの席で大々的にパーフォーマンスさせて恥をかかせ、即座にアユムが真犯人を摘発して名を上げろ、と策を授ける。
 まんまと引っ掛かったゴウはパーティーで壇上に上がり嘘の犯人の名を呼ぼうとした。しかし、ゴウもさるもの、指先はぐるりと動きリリを指す。「アユムの考えなぞはお見通しだ」と勝ち誇ったようなゴウ。だが、その時、新製品のプリンターから、続々と「セクハラ室長」というプリントが飛び出してきた。シズクたちが、ゴウにセクハラされた女性社員を取り込んでの仕業である。ところが、そんな騒ぎをひっくり返す事件が発生してしまったのだ。

<第6回> 「不倫の道」
 サダ(りょう)は、ますますゴウ(唐沢寿明)にのめり込み、出社の時も手をつないで会社に入ろうと言う始末。まるで本気じゃないゴウは、どことなく恐怖心が芽生えてくる。そんなシーンをシズク(木村佳乃)に目撃され、ゴウの表情は固まるのだった。
 松方専務(段田安則)に呼び出されたゴウとアユム(反町隆史)は、「また250万円横領されたんだ。早く犯人を見つけろ」と糾弾された。犯人を言い当てるはずだったパーティーの真っ最中に、再び横領されたのだ。「クビを覚悟でやれ」。冷や汗をぬぐうゴウ。そんな姿を見て、シズクやキイコ(小雪)は、ゴウとアユムが秘書課にやって来た理由に思いを巡らすのだった。
 そのキイコは、洗面所で倒れているところを、アユムに発見された。しかし、「ブスに興味を示すな」と言い放ち、アユムの手を払いのけるのだった。
 ワンダーエレクトロニクス社では、年末年始キャンペーンについて案を出し合っていた。ゴウのアイデアから、秘書全員に和服を着せ、安上がりのキャンギャルを結成することになった。シズク、キイコ、アミ(高橋ひとみ)の3人は拒否。サダ、ミヤビ(西田尚美)、ミン(一戸奈未)は、それを承諾し、アユムは無理矢理に着替えさせられ、3人とポスター撮りへ向かうのだった。
 さて、ゴウのもとへシズクが、役員を中傷する怪文書ファックスを持ってきた。数年前から届いていて、適宜処理していると言う。内容は、「松方専務が秘書と不倫」とある。ゴウは早速、松方に当たった。すると専務は「何が悪いんだよ」。アミと20年来の愛人関係で、去年、息子の高校進学を機に、別れたと言う。ゴウは、またまた、アイデアを思いついた。横領犯捜しに専務を囮に使うのだ。アミを誘い出し、秘書課の内実を探ろうという手だ。
 しかし、アミもそこはお見通し。シズクらに相談し、デートを受ける振りをして、専務やゴウの手の内を読むことにした。
 ホテルのレストランでのデートが始まった。まるで刑事の張り込みのように別室のモニターで監視するゴウとアユム。シズクたちは、戸外の車の中から双眼鏡などで観察を続けていた。互いに居心地の悪い松方とアミは、下らない話を続けるばかり。本筋になかなか入れず、とうとう、松方はゴウに、アミはシズクに、まるで遠隔操作のように会話の指示をあおぎ始める。しかし、一度では何も得られず、次の日も操り人形デートが続けられた。が、それを嫌がった中年の二人は、二人っきりでデートすることにした・・・


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