主人公は腫瘍内科医・恩田心（松下奈緒）。腫瘍内科医とは“がん診療のスペシャリスト”で、すべての部位のがんを取り扱い、患者にとってベストながんの治療法を模索し、化学療法を中心とした診療により、がんと向き合っていく。誰に対しても等身大で接する、柔らかで心優しい心は、“治るか治らないかではなく、患者の人生に寄り添うこと”を矜持に、誰よりも真摯にがん患者に向き合い、がんによって傷ついた患者の心までも救おうとする。
家庭では学生時代に知り合った男性と結婚し、一人息子をもうけ、順風満帆な毎日を送っていた心だが、3カ月前に夫が転倒事故に遭い、緊急手術を受けるも意識が戻らないままでいる。職場では気丈に振る舞っているが、自身はいまだに現実を受け止め切れていない。
そんな時、心は有能な消化器外科医・梶山薫（木村佳乃）と出会う。腫瘍内科の必要性を理解してくれる外科医として、太陽のように明るい性格で心の支えになってくれる同僚として、薫との出会いは、心にとって公私ともに突然差し始めた一筋の光のように感じさせるものだった。しかし薫には心には明かせない、ある秘密があり―。
本作は、日本のTVドラマとして初めて腫瘍内科を舞台にし、内科医の心と外科医の薫という最高のタッグを組む2人を中心に、がん治療の最前線で闘う医師と患者の姿を、あふれるほど情感豊かに描く、この冬最も温かいメディカル・ヒューマンドラマとなる。