ストーリー

法医学者
万木朝顔 … 上野樹里

万木朝顔 … 上野樹里
神奈川県にある興雲(こううん)大学の法医学教室に勤める法医学者。実直な人柄で、自分よりもつい相手のことが気になってしまう、愛情深く心優しい女性。東日本大震災で母を失ったのみならず、遺体すら見つからないという癒しようのない悲しみを抱えており、その悲しみゆえに朝顔には、遺体を決して、どうして亡くなってしまったのか分からない“不詳の死”にはさせない、という揺るぎのない信念がある。遺体を前にした朝顔は「教えてください。お願いします」とささやきながら解剖をおこない、誰よりも懸命に、そして真摯に遺体に向き合っていく。そうして見つけ出された遺体の真実により、時に犯罪を看破し、時に遺族の悲しみを癒やし、何より遺体が最後に伝えたかった想いを明らかにしていく。

元刑事
万木平 … 時任三郎

万木平 … 時任三郎
朝顔の父で、朝顔がいる法医学教室と仕事をすることが多い野毛山署強行犯係に勤めるベテラン刑事。朝顔に輪をかけて真面目な性格で、手がかりになる可能性が1%でもあるならば、どんな些細なことまでも調べ上げ、たとえ足が棒になろうとも聞き込みを諦めない。一方で平は、今なお時間があれば東北へ向かい、まるで“捜査”と同じように、東日本大震災に被災し行方不明となっている妻の遺体を探し続けている。孫のつぐみには非常に甘い。刑事を辞めたあとは、仙ノ浦にある浩之の家に移り住んだ。が、体調に異常を感じ……。

長野県警
桑原真也 … 風間俊介

桑原真也 … 風間俊介
朝顔の夫で、刑事。野毛山署強行犯係勤務を経て、現在は神奈川県警捜査一課で多忙な日々を送る。正義感が強く謙虚な好青年な一方、小心者で心配性な一面も。朝顔とは共働きであるため、基本的に家事と育児は折半だが、平を頼る時もしばしば。朝顔の母のことは理解をしており、自分のことのように涙をこぼし、生来の人の好さと温かさで、父娘の心と結びついていく。つぐみの父。発砲事件が原因で、現在は長野県警交番勤務に。朝顔のために、神奈川県警に戻ろうと奔走中。

エンバーマー
夏目茶子 … 山口智子

夏目茶子 … 山口智子
元・興雲大学法医学教室の主任教授で、今は特殊な処置で遺体を生前の姿に戻す“エンバーマー”として活躍中。1つの死の影には多くの人たちの悲しみがあるのを忘れないことが仕事の矜持(きょうじ)。プライベートのモットーは「明日、死ぬかもしれないから」。その言動は自由奔放で神出鬼没、年齢不詳で謎多き女性。“法医学者・朝顔”の1番の理解者であり、朝顔にとっては法医学者を目指すきっかけにもなった人物。随一のエンバーマー・若林昭信(大谷亮平)と知り合い、エンバーミングを通して総合的に遺族の悲しみに寄り添いたいという若林の思いに共鳴し、大学を辞めエンバーマーの道を歩み始めた。

朝顔の祖父・里子の父
嶋田浩之 … 柄本明

嶋田浩之 … 柄本明
里子の父であり、朝顔にとっては祖父。もともと陽気な性格ではないものの、東日本大震災以来、余計にふさぎこんだように寡黙な時も。里子の遺体を探しに東北に来る平のことをあまり好ましく思っていない時もあったが、平の思いを受け入れ、自身も里子の遺体を探すようになる。孫の朝顔と仲が良く、ひ孫のつぐみのことは目に入れても痛くないほど、かわいがっている。

法医学者
安岡光子 … 志田未来

安岡光子 … 志田未来
医学部生だった時に、時給目当てで法医助手のアルバイトを始めた光子。朝顔たちの影響で法医学の道に進み、今では、すっかり朝顔の良きパートナーに。ただ、思ったことをすぐに口にする性格は変わらず、持ち前の負けん気は、ますます強くなる一方。頼もしい存在。

検査技師
高橋涼介 … 中尾明慶

高橋涼介 … 中尾明慶
解剖の補助や臓器の病理学検査をおこない、法医学者を縁の下で支える検査技師。検査技師として抜群に優秀な高橋は法医学教室になくてはならない存在であり、その天真爛漫なキャラクターは朝顔たちから愛され、法医学教室のムードメーカーでもある。

法歯学者
藤堂絵美 … 平岩紙

藤堂絵美 … 平岩紙
遺体の歯形や治療痕から身元を特定することを主な職務とする法歯学者。著作がベストセラーになった絵美は、今や売れっ子の法歯学者として大人気。同僚の藤堂とは夫婦で、2人の間には小学生の男の子もおり、竹を割ったような性格の絵美は完全に藤堂を尻に敷いている。

法医学者
藤堂雅史 … 板尾創路

藤堂雅史 … 板尾創路
絵美の夫。関西弁でのらりくらりとしながらも、仕事は細やかで丁寧にこなし、朝顔も何かと頼りにするベテラン法医学者。絵美が売れっ子の法歯学者になってしまったため頭が上がらないどころか、ことあるごとに格差夫婦を嘆き、高橋や光子にもそのことを茶化(ちゃか)されている。息子がやや反抗期気味なのが悩み。

刑事
森本琢磨 … 森本慎太郎

森本琢磨 … 森本慎太郎
平と同じ野毛山署強行犯係に勤める刑事。第1シーズンから少しずつ成長を見せ、今では積極的に捜査に関わるようになり、最近は平とコンビを組んで捜査にあたっている。さらには、野毛山署から神奈川県警に引っ張られた桑原に続くように、神奈川県警捜査一課への異動を狙っている。

鑑識
姫宮龍司 … 井上瑞稀

姫宮龍司 … 井上瑞稀
桑原と同期で、年齢は37歳。性格は超ドライで、まさに職人気質。空気を読まず、上にも下にも遠慮なく、どストレートに物を言い、愛想笑いなど絶対にせず、無駄口をたたくことは一切ない。なめられがちなベビーフェイスだが、ひとたび仕事をさせれば、本人の鑑識としての豊富なキャリアが即時に伝わってくる。と同時に37歳という年齢を言っても、信じてもらえないことは慣れている。野毛山署が人手不足のため、新たに配属されることに。

強行犯係係長
山倉伸彦 … 戸次重幸

山倉伸彦 … 戸次重幸
野毛山署強行犯係を束ねる係長。出世はしたいが叶わず、勢いだけで空回りしてしまうことがあり部下からイジられたりすることも。しかし刑事としては優秀で、平を含め部下からの信頼は厚い。第1シーズンで桑原を気持ち良く県警に送り出すも、そろそろ自分こそ神奈川県警捜査一課に引っ張られるのでは、と期待しているところも。

刑事
桑原忍 … ともさかりえ

桑原忍 … ともさかりえ
桑原の姉であり、野毛山署強行犯係に新たに配属となった新米刑事。思いやりがあり、真面目で礼儀正しい人となりである一方、曲がったことが大嫌い。まさに刑事にピッタリな人柄の忍は、刑事になれた喜びとやる気に満ちあふれ、事件解決に向けて大奮闘をしていく。ただ、新米でもあるため、時に現場の空気を読まない言動をすることもあって・・・。

検視官
伊東純 … 三宅弘城

伊東純 … 三宅弘城
人情家の検視官。第1シーズン中盤で野毛山署少年係の女性刑事と結婚をし、実家の旅館を継ぐため検視官を退職。それからいろいろとあり、離婚の末に実家の旅館を去り、今は山梨県警で検視官として働いている。その伊東が、ひょんなことから再び、朝顔たちの前に登場することに・・・。

技官見習い
丸屋大作 … 杉本哲太

丸屋大作 … 杉本哲太
もともとは神奈川県警察の検視官だったが、いつからか朝顔たちに憧れるようになり、一念発起、検視官を辞めて、興雲大学の臨床検査学科に入学する。丸屋が大学の講義に出席しているのを、最初に見つけたのは朝顔だった。丸屋は朝顔と一緒に法医学教室を訪れ、本人の強い希望で見習い検査技師として朝顔たちと一緒に働くことに。

医学部生
牛島翔真 … 望月歩

牛島翔真 … 望月歩
医学科3年生で法医学教室の新たなアルバイト。実家が総合病院を経営しているという生粋のお坊ちゃま。法医学教室にとって牛島は、ようやく見つかった貴重なアルバイトで、そのため法医学教室では牛島のことを、親しみを込めて「ウッシー」と呼び、牛島がアルバイトを辞めたいと思わないように優しくフォローしたりするなど気を遣っている。
牛島自身は、特に法医学者になりたいわけでもなりたくないわけでもなく、実家の病院を兄が継ぐため、自分が本当にやりたいことを探している最中。一見、飄々(ひょうひょう)とし、何でも要領よくこなす一方で、感受性が強く、他人の悲しみを思って涙を流すような顔も持つ。