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serial #0016-0003 :
PIZZICATO FIVE

LIVE | PROFILE | NON EDIT TALK | RESPONSE


小西:
どうもお疲れ様でした.
野宮:
どうもお疲れ様でした.
小西:
じゃ,乾杯.
野宮:
乾杯.
(二人でビールボトルで乾杯)
小西:
イエイ!
野宮:
イエイ!
(ごくりと一口飲んで)
小西:
ああー,やっぱりライブの後のビールはうまいなと.
野宮:
あははは.そのためにやっているっていうね.
小西:
そうですよぉ.(もう一口飲んで)ああ.こんなにうまそうに飲む人ほかにいないと思うんですけどね.ま,そんなことないか.
どうでした?今日は.
野宮:
久しぶりにね,生のバンドで「ライブ」っていう.テレビだったから緊張しました.
小西:
そうですね.いやー,緊張しました,僕も.ほとんどやることないんですけどね,僕は.でも忘れたりして.
野宮:
でも,ダンスがねぇ.
小西:
ダンス緊張しましたね.
野宮:
ダンスはね.なんとか出来た?ちゃんと.
小西:
…だいたいできた.
野宮:
あ,だいたいできた!
小西:
9割って感じ?完ぺきではなかった.出来た?完ぺきに.
野宮:
9割?わたしもちょっと.なんか帽子が,ウィッグ付けてるから帽子の感覚がないのね.載ってるか載ってないか感覚がなくて,「あれ,とれちゃったかなぁ」って一瞬思ったり,そういうことを考えてしまって.9割……うん.
小西:
ま,終わったことは反省しないって事で.それがピチカート・ファイブのポリシーですから.
野宮:
ね!
小西:
いや,しかし,お互いに.
野宮:
なあに?
小西:
長くやってますねぇ.
野宮:
本当に.
小西:
今日はだって,質問してるんですから.野宮さんに.
野宮:
あそっか.長くやってますよね.
小西:
ほとんどなんかこう……,むかしは真貴ちゃんのこと,ステキな女性だなぁって.
野宮:
今は..
小西:
いや,今もそう思っているんですけど.今,もうそういうことよりも,なんか会社の同僚っていうかさ.戦友っていうか.
野宮:
なんかさ,不思議な関係だよね.ふたりっきりだし,グループは.でも別に奥さんでも,恋人でもないし.
小西:
そうですよね.
野宮:
でも,普段は全然逢わないんだけど.でもね.
小西:
なんかツアーとかあるときだけ空港とかで落ち合って,でずっと行動を供にするわけで,外人部隊みたいな感じですよね.ほとんど“さいとうたかお”の世界ですけども.よく分かんないこと言ってますけれど.ま,テンションが上がっているということで.
どうですか,ピチカート・ファイブやってて,一番,想い出に残っていることってありますか?
野宮:
う〜〜ん.まあ,海外でねやることになったっていうこと?想像もしていなかったから.ピチカートに入ったころは.なんかどんどん話が展開して行くって言うか,想像していないほうにどんどん展開して行くって言うか.それはそれでおもしろいんですけどね.
小西:
うーん.
野宮:
まさか世界中でね,ピチカートが聴かれているとは.こういうふうになるとは.
小西:
僕も自分の人生で「ワールドツアー」っていうものが待っているとは思いませんでしたね.…アンド,テレビの司会.
野宮:
そうだね.(笑)
小西:
テレビで司会するって自分の人生の予想のなかに無かったんで.
野宮:
どうなんですか.やってもうだいぶ経つけど.
小西:
ワールドツアーと似てますよ.
野宮:
ふーん.
小西:
苦労が多い.しかし,やってみて良かったなと思うこともあると.
僕も真貴ちゃんも,ファンの人はとっても若いのに,僕たちはもうけして若いバンドじゃないと思うんですよ.いろんな意味で音楽的にも,ある意味で成熟しているじゃないですか.そのへんどうなんでしょうね.すごい考えちゃうんだ,最近.始めたばっかりの頃ってさ,あるいは真貴ちゃんと組んで始めたころかな,そんなこと何にも考えてなかたんだけど.最近そんなことばかり考えるようになっちゃって. こういうこと言うと格好いいけど,バンドってなんかさ,人の人生にさ,シミュレーションできるって言うかさ,なんかそんな気がするんだよね.人生はその後も続くんだけど,バンドって何か箱庭的なスケールの小さい人生みたいなもんでさ.
野宮:
じゃあ,夫婦って事ですか?
小西:
いやいや.
野宮:
そういうことじゃなくて?
小西:
僕たちの人生のほかに,PIZZICATO FIVE っていうバンドの人生みたいのが在って.
野宮:
今,どのへんなんだろうね?
小西:
犬で言うと12歳ぐらいかな.そんな感じじゃないのかな.
野宮:
犬で言うと12歳じゃ,もう結構,もうあと1,2年ですよ.
小西:
そうでしょう.「バンドの人生=犬」説.それ今日,野宮さんから引き出したことかなと. 今日,FACTORY どうでした.
野宮:
あ,なんかいい感じでしたよ.こういうねぇ.
小西:
テレビとは思えない.
野宮:
そう.だからそう,私,お客さんがいると割りと大丈夫なのね,ライブの感覚だから.カメラしかないと緊張しちゃうんだけど.今日も緊張しましたけれど.でも,やっぱりお客さんがいて,楽しんでくれているのを見てると,なんか普通のライブの感じが戻ってきて.
小西:
今日はでも,お客さんも比較的おとなしかったですね.彼らもテレビを意識して上がってたんですかね.なんかそんな感じで,楽しかったですけど. 今日はどうもありがとうございました.
野宮:
こちらこそ,ありがとうございました.
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