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FACTORY721#0032 : chee's Interview 上田愛美×吉田建
- 吉田:
- 愛美ちゃん,まぁ,なかなか負けず嫌いな上田愛美だね.
- 愛美:
- 練習嫌いなの.
- 吉田:
- ナニ!?練習嫌いで負けず嫌いなの.
- 愛美:
- うん.練習嫌いでもうまく弾きたい.
- 吉田:
- 練習嫌いだけど,間違えると悔しくて”ワー”ってなっちゃう.
- 愛美:
- うん.だから泣いたときは練習しようと思うんだけど.
- 吉田:
- でも,泣きやむと「もういいや」ってなっちゃうの?
- 愛美:
- うん.「弾けるよ!」って.えへへへへ.
- 吉田:
- それで弾ける?弾けない?
- 愛美:
- うん.
- 吉田:
- そうするとまた辛いね.悔しくなっちゃうね.どうしよう?
- 愛美:
- 練習しようと思う.思います.
- 吉田:
- だけど,その気持ちがあるといいと思うんだけど.自分ちにキーボードあるの?
- 愛美:
- うん.chee'sに入ってキーボード演るって言って,お父さんに「キーボード買って」って言って,買って貰いました.
- 吉田:
- お父さん,すぐ買ってくれるの?
- 愛美:
- うん.
- 吉田:
- 甘いねぇー.
- 愛美:
- 私が「いっぱい練習するから」って,「お願い買ってください」って.
- 吉田:
- 「本当に愛美,いっぱい練習するんだろうな.お父さんと約束しろよ」って言われて,買って,あんまりやってないんだろう.
- 愛美:
- え,買って貰った当初は燃えてたんでやったんですけど,弾けないということが分かって,なんかやになっちゃった.
- 吉田:
- いやになっちゃったの.弾けないこと無いよ,今日だってちゃんとやってたじゃない.
- 愛美:
- いやー間違えちゃったよ.
- 吉田:
- いや,「間違えるのはいい」って,建さん言ったじゃない.入ってさ演る前にさ.しょうがないんだよ.プロだって間違えるんだからさ.でもさ,今,バンドやってるんだからさ,4人でやってるんだからさ,自分の役割は4分の1って言うかさ,4人集まってやってるんだからさ,あんまり自分のことばかりこだわるのはさ,そりゃ勝手だけどさ,やっぱり全体の中での自分っていうのは….どう?楽しんでるの?バンドは,chee'sは?
- 愛美:
- 楽しいです.
- 吉田:
- 本心から楽しい?
- 愛美:
- 楽しい!
- 吉田:
- 今日やっててすごい楽しいだろう.
- 愛美:
- 今日楽しかった.
- 吉田:
- 多少さ,レコーディングとかややこしかったりするけど,練習もさ初めてみる譜面とかややこしかったりするけどさ,ああいうふうにさ自分たちのオリジナル作ってさ,初めてお客さんとコミュニケーションしてさ,やったとき,なんか「イェイ!」って感じになっただろう?
- 愛美:
- イェイ!
- 吉田:
- な!アレのためにやってきたんだ.
- 愛美:
- そうですね.楽しかった.
- 吉田:
- 愛美ちゃん自体は音楽ってのは聴くんですか?普段.
- 愛美:
- あんまり.
- 吉田:
- 最近はやっている宇多田ヒカルさんとか,鈴木あみちゃんとかいろいろいるじゃないですか,同じ年頃のっていうかね.ある意味じゃライバルだ.
- 愛美:
- ええっ,上の上ですよ.
- 吉田:
- いやまあ,どう考えるかはそれは愛美ちゃんなりだけど,同世代じゃない.そういう音楽も聴くの?
- 愛美:
- 聴きますよ.
- 吉田:
- で,どう?
- 愛美:
- いい…あんなふうに唄いたい.けど,唄えない.
- 吉田:
- うーん…,レッスンしたらと思うよ,やっぱり.
- 愛美:
- レッスン…したい.
- 吉田:
- したい?しよう!やろうよ.
- 愛美:
- …うん.
- 吉田:
- レッスン.それでさ,ちょっとしたことが出来るようになればさ,もっと演奏が楽しくなるしさ,もっとバンドが楽しくなるじゃん.ねぇ.行けばいいんだよ.で,本音を言ってナニするのが一番好きなの?寝てるの好きとか.
- 愛美:
- ああ,たべ……,食べるの.
- 吉田:
- 食べるのが好きなの!ナニが好きなの?
- 愛美:
- え,食べ物?プリン.
- 吉田:
- オレも.プリンうまいよなぁ.堅いのが好き?柔らかいのが好き?
- 愛美:
- うーん,どっちでもいい.どっちも好き.
- 吉田:
- オレ,どっちかって言うと堅い,ちゃんとしたホームメイドのやつが好きなんだ.オレ,プルプルしたヤツに弱いんだよ.寒天とかババロアとか.
- 愛美:
- あっあっあ,食べたい!
- 吉田:
- そういうの好きなの?今度あんみつでも食べに行きましょうよ.
- 愛美:
- 食べたい!
- 吉田:
- 時々買い物していて一人で入るんだよ,オレ.文明堂とか.
- 愛美:
- 食べるんですか?
- 吉田:
- うん,クリームあんみつとか.
- 愛美:
- なんかそういう感じじゃない.
- 吉田:
- そういう感じじゃない?そう?怖い?
- 愛美:
- ううん.
- 吉田:
- 怖くないよねぇ.訊きたいことある?
- 愛美:
- あ,あのー.
- 吉田:
- 結婚してます.
- 愛美:
- ちっがーう.知ってますよ.(笑)あの,レコーディングの時に建さんの事務所の所でビートルズ聴いたじゃないですか.それで,ビートルズ売ってるんですか,今?
- 吉田:
- 売ってるよ.ビートルズのCDでしょ.
- 愛美:
- それで聴きたいと思って.
- 吉田:
- もちろん売っているよ.で,どれがいいか分かんないと言うんでしょ.
- 愛美:
- そうです.
- 吉田:
- どれでもいい!だから,初期のロックンロールみたいのが好きだったら初期のを買えばいいし,割といいメロディーのものが好きだったら後期のものを買えばいいんだけど.まあ,前期も後期も分かんないかもしれないけれどね.あ,聴きたいと思った?
- 愛美:
- そう.
- 吉田:
- 興味持ってくれたんだ,ビートルズに.
- 愛美:
- 興味持った.
- 吉田:
- そう.まああれはキーボード入ってないけどさ,入ってるのもあるんだけど.でもそういうことじゃないよね.
- 愛美:
- うん.ちょっと聴いてみようかと.
- 吉田:
- そう.じゃ,プレゼントして上げるよ.
- 愛美:
- 本当ですか!やったぁ.
- 吉田:
- 本当,おまえ,おねだり上手だなぁ.やになっちゃうなぁ.本当,オレも甘い!
- 愛美:
- うれしい.
- 吉田:
- じゃあ,今度会うときまでに用意しておきましょう.
- 愛美:
- ありがとうございます!
- 吉田:
- 今日,ゲットしたね.
- 愛美:
- えへへへへ.
- 吉田:
- みんなとは仲良くやってる?
- 愛美:
- みんなって?
- 吉田:
- chee'sのメンバーだよ.
- 愛美:
- あ,バッチリです.
- 吉田:
- そう?
- 愛美:
- たぶん.自分的には.向こうはどう思っていても,愛美はみんなのこと好きですよ.
- 吉田:
- そう? それは大事だよ.いいんだよ,思いは一方通行で.
- 愛美:
- そうですかぁ.
- 吉田:
- そうだよ.もし恋したときにさ,好きになられるのと,自分が好きになるのでは,絶対,自分が好きになる方がいいだろ?「愛美ちゃんのこと好きです」っていうこと男の子から言われるよりは,自分が好きになった方がいいだろ.そのほうがいいんだよ.
- 愛美:
- あ,そうか.
- 吉田:
- ただし,人のこと分かって上げるにはそれじゃだめだな.
- 愛美:
- はい,そうですね.
- 吉田:
- 自分のこと分かってくれっていうばかりじゃダメなんだよ.ね?自分のこと分かってくれって言う前に人のこと分かって上げないと,ね?そういう気持ちが大切ですよ.
- 愛美:
- はい.
- 吉田:
- じゃ,ね,またchee's,次のステップに向けて.「ロックンロール」って言おう,一緒に.ワン,ツー,ワン,ツー…
- 愛美・吉田:
- ロックンロール!
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