新しいシリーズになって、大森紗英に変化は感じますか?
部署が変わったことは大きいですね。仕事内容が変わり、上司に倉田さんが来て、より組織化されたことによって大森自身は少し窮屈に感じているような気がします。前シリーズでの科捜研はそれぞれが自由に、それぞれのスペシャルな技術を出し合って捜査に協力や貢献していたためマイペースで作業ができていました。でも分析班では倉田さんに「(結論を)早く出せ!」と言われるので、いつも急いでいる感覚があります。それは、扱う事件が"未解決"から"現在進行形"に変わったからで、とにかく少しでも早く結論を出さないと次の事件が起こってしまう可能性があるため、流れるスピードは大きく変わりました。
本来、大森は化学や法医学が専門なんですよね。
そうです。なので、劇中でよく行われている監視カメラの分析や指紋や足跡などの分析は専門外。竹林が大変な時にフォローをすることはありますが、大森だけに限っていえば仕事量は以前より減っているかもしれません。
大森自身のキャラクターに変化は感じますか?
より濃くなっていると思います。ただ、今回は本当にテンポを求められているのでその部分を出すのが難しい状態です。大森が桜木をいじめたり、竹林と会話している間も事件は進行しているので、ゆっくりいじめてもいられない(笑)。テンポを崩さず、キャラクターをしっかり出していくのは、このシリーズにおいての私の課題になっています。
演じるうえで意識していることはありますか?
桜木への接し方ですね。大森にとって"桜木いじり"は生きがいであり、愛情表現。いじりつつも、その愛情がしっかりと伝わるように気を付けています。
分析班に異動して、楽しめているのはどんなことですか?
桜木が近くなったことですね(笑)。同じ建物でフロアも隣接している設定なので、手を伸ばすと届く距離にいますから。こんなに好条件でありながら、それをうまく活用できていないと反省しています。今後はフロアをのぞいて監視するくらいはしたいと思っています(笑)。
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泉をいじめられないことに、もどかしさはありますか?
そうですね(笑)。大森の行動不足もありますが、桜木が忙しすぎて捜査班にいる時間が少ないので、本当にいじめる機会がないんですよ。なので、最近はターゲットを変えて竹林をいじめています。といっても桜木ほどではなく"ほどほど"なんですけど。
竹林の"いじめがい"はいかがですか(笑)?
ひょうひょうとしていて、あまりリアクションがないので、態度にも行動にも表情にも出す桜木の方が断然いじめがいがあります(笑)。竹林は距離感が難しいですね。男性なので、いじめているつもりがいちゃいちゃしているようにも見えるらしく「それじゃあ、カップルみたいに見えるよ」と、監督から指摘されたこともありました。やはり思う存分にやるには桜木の方がいいみたいです(笑)。
大森は最近よく健康グッズ的なものを持っていることが多いですね。
やることがない時に、さぼっている感じがうまく表現できればいいなと思い持っています。時として武器に変わることもあります(笑)。
現場の雰囲気はいかがですか?
前作は建物が違ったせいか科捜研メンバーのみのシーンが多かったんですが、今回は捜査班のみなさんが分析班に集合することも多く、最初の頃はその人数の多さに「絶対零度」の現場じゃないみたいと思ったほどです。「人が多いね。今日は何かあるのかな?」なんて会話を木村くんとしていました。実は私も木村くんも人見知りなので、居場所に困ったりもしました(笑)。さすがに木村くんとは普通に話せますが、木村くんはこのシリーズ内で私の呼び方を「北川さん」から「弘美さん」に変えることを目標に掲げていて、慣らそうと意味もなく呼ばれたりします。もう撮影も後半なのに、いまだ慣れないみたいですけど(笑)。
北川さんが感じる「絶対零度」の魅力を教えてください。
テンポ感がありますね。そして、捜査員全員が今起きている事件に向かっている一体感が気持ちいいです。分析班も、ちゃんと捜査の道しるべを提供できているなという感触もあります。映像や展開のスピード感と、チームの一体感を楽しんでもらえればうれしいです。
今後、最終回までに大森としてやっておきたいことはありますか?
もっと捜査班に遊びに行きたいです。基本的には捜査班の人が分析班に来ることが多く、大森が捜査班に足を踏み入れたのは1回だけ。なので、大森と竹林が捜査班に呼ばれて、そこでもやっぱり桜木をいじるという、近い距離感をもっと出していきたいです。
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