『絶対零度』続編が決定して、どのように感じましたか?
素敵なことですよね。こうして続編ができること、同じキャストやスタッフのみなさんとまた会えることはなかなかないことだし、素直に嬉しく思います。そして今回は桐谷さんという新しい仲間が加わり、物語も過去の未解決事件をあらうのではなくて、現在進行形の事件を追いつつ新たな事件を未然に防ぐという展開になっている。それゆえに、いろんな意味で前作より一層ハードになっている感じがあります。俳優陣のみならず、スタッフの人も大変ですが、そのぶん視聴者の方には楽しんでいただけると確信しています。
具体的に前作から違いを感じることはありましたか?
まずはセットがガラッと変わりました。基盤となる潜入捜査班のセットが変わるのは大きな変化を感じますね。長嶋のことでいえば、前回までは部屋が2階にあって何をしているかわからないところもあったり(笑)、みなさんと少し距離を感じていましたが、今回は会議にも参加するし、基本的には捜査員のみなさんと同じレベルで動くことが多くなりそうです。「僕もできることはやるから、みんなも頼むね」という姿勢になってます。前回よりみなさんと仲間になれている気がしますね。
前作から1年。再び同じ人物を演じるのは大変ですか?
劇中でも同じくらいの月日が流れているし、世の中は常に動いていて、人は置かれている状況によってもいろいろ変わるもの。そういう意味で"前と同じように演じる"とは考えていないので、特に大変と感じることはありませんね。
時間の経過を感じることはありますか?
この1年は世の中的にもいろいろ変化がありましたよね。特に大震災以降は、新しい時代が始まったかのような変化を感じています。あらゆる意味で誰もが緊迫感を持って生きているし、それはおのずとテレビドラマの世界にも反映されていて、今までとまったく同じというわけにはいかないと思うんです。被災地の方や、被災地で誰かのために、何かのためにと必死で生きている方たちがいる。それを完全に重ね合わせることはできないけれど、カメや瀧河たち捜査班はニュースにもならない犯罪を拡大させないように、さらにはそれが事件にならないようにと必死に動いている。今回、未解決事件から進行形の事件に変わったのはそういう影響も多少はあるのかなと感じています。
逆に前作と変わらないなと感じるところはありますか?
前作があるから今回があるんです。あの作品があり、ここまでの流れができてるから今があるなというのは感じます。今回はそれくらい切り込んでる物語になっています。カメたちは、自分が立ち止まったら悲劇が待っているという状況に追い詰められていますから。
 |
1|2 |
 |
まだ撮影は始まったばかりですが、新しい潜入捜査班はいかがですか?
徐々にカメ(桜木泉)と瀧河が先頭になって、みんながフォローしていく体制ができつつあります。やっぱり、主人公がカメっていうのがいいですよね。1話で瀧河が僕に「なんでこの仕事に一番向かない桜木をこの班に?」と訴えるシーンがありましたが、そこにこの作品のミソがあるように思うんです。あくまでも長嶋の感覚だとは思うんですけど。
長嶋が潜入捜査班に桜木泉を呼んだのはどうしてだと思いますか?
厳しいことを承知で瀧河に付けたということは、とにかく経験を積むこと、そしてつらいかもしれないけど現状を知っておくべきという気持ちがあるのかもしれません。それと同時に、捜査にも桜木の"絶対あきらめない思い"が適していると判断したからでもあると思います。確かに瀧河のように優秀ではないし、2人には捜査に立ち向かうスピードの差はあるけど、事件に対する思いは同じものがあると思います。
長嶋にとって桜木泉の存在とは?
僕は長嶋の目は観客(視聴者)の目の代表だと思っているんです。カメは、見ている人が自然に応援したくなったり、思わず感情移入したくなるような、そんな魅力がある子ですから。
上戸さんとの1年ぶりの再会はいかがでしたか?
電話では時々話すことはありましたが実際に会ったのは前作以来で、とても綺麗になられて女性らしくなっていて驚きました。実は先日、翌日に前作の出演者みんなで食事に行くという連絡を彩ちゃんからもらって。僕はその日は仕事だったので、終わったら連絡すると告げてノートにメモをしておいたんですが、そのメモを見たのが3日後で(笑)。慌てて電話して「忘れてたよ。ごめん!」って。一気に劇中とは立場が逆転しちゃいましたね(笑)。
北大路さんが感じるこの作品の魅力、期待していることを教えてください。
事件というのは、どんなものであれ悲劇ですよね。誰かしらつらい思いを抱えてるものですが、今回は捜査員も嘘をつき、自分を隠して捜査を向かう。そうしないと立ち向かっていけない犯罪もあるということが描かれています。捜査員だって嫌だし、我慢できないこともあるけど、それをプロ意識をもって取り組んでいく姿であり、"プロフェッショナルな魅力"を出していければいいなと思っています。
 |
1|2 |
 |