オンエア
あなたは、タイムトラベラーの存在を信じますか?
映画やドラマに登場するタイムトラベラー。
主人公のタケミチが不良学生だった中学時代に戻り、人生をリベンジする姿を描いた「東京リベンジャーズ」。
そして世界的に大ヒットした映画、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」シリーズ。
主人公の親友である科学者がタイムマシーンを開発。
それに乗り時空を超えた主人公が、様々なトラブルに見舞われるという作品なのだが、その中にこんなワンシーンがある。
主人公の敵役が、勝敗など様々なスポーツの結果が載っている本を入手して過去に戻り、その情報を悪用し、ギャンブルで一山当てるというSFならではのシーンだ。
しかし、実はかつて…タイムトラベラーがいたかもしれないと思わせる事件が起こり、ある業界が騒然としたことがあった。
それは今から21年前の6月、競馬のG1レース宝塚記念前日の場外馬券売り場でのこと…突然、競馬ファンたちを驚かせる出来事が起こった。
この年の宝塚記念は、G1レースで優勝経験がある多くの実力馬が顔を揃えていた。
ところが…1着になる馬を予想する単勝馬券で、それまで9.7倍の6番人気だったヒシミラクルのオッズが、突然、1.7倍の1番人気に躍り出たのだ!
宝塚記念はG1レースの中でも、特に強い馬が多く出走することで知られる。
距離の面で不安を抱えるヒシミラクルが、上位人気に入ることはないと考えられていた。
一体何が起こったのか?
実は、ヒシミラクルが一番人気になる少し前のこと。
東京・新橋にある場外馬券売り場に、ヒシミラクルの単勝1点を1222万円分購入した男がいたのだ!
1枚で購入できる馬券の最高額は50万円。
男性は50万円の馬券24枚と、22万円の馬券1枚を受け取った。
当時の報道によると、購入したのは、サラリーマン風の中年男性だったという。
なぜ1222万円という、中途半端な額を賭けたのか?
実は、この答えのヒントになる出来事が起こっていた。
男が1222万円分の単勝馬券を購入する直前、一人の男性が同じ新橋の場外馬券売り場に現れた。
手にしていたのは、3週間前に行われた安田記念の馬券。
4番人気のアグネスデジタルという馬に130万円を賭けた単勝馬券だった。
その時のレースを振り返ってみよう。
アグネスデジタルがゴール直前で追い上げ、クビ差で差し切り、見事優勝!
そう!男は、的中した馬券を払い戻しにきたのだ。
しかしこれは、この後起こるミラクルのほんの序章に過ぎなかったのである。
G1レース、安田記念で見事馬券を的中させた男。
アグネスデジタルの単勝130万円の馬券は、オッズが9.4倍だったことから、その払い戻し金額は…実に1222万円。
さらに、夕刊フジ 競馬担当記者である森田実氏によると…
「宝塚記念の前日に、安田記念の単勝馬券を換金したお客様の換金した額が1222万円でして、それを丸々 宝塚記念のヒシミラクルの単勝につぎ込んだという話しが出てまして」
サンケイスポーツによると、その男性は窓口で支払われた安田記念の高額配当1222万円を翌日の宝塚記念、ヒシミラクルの単勝馬券に全額かえたという。
森田「それで1222万円という、ちょっと中途半端な(購入)額になった。(馬券をレースの)前日に買っているので、(一般的に)実際に勝負するのでしたら、例えば当日の馬体重をチェックして更にパドックで(馬の)気配を見て、それで納得して(馬券を)買うと思うんですけれど、前日に買ったというのを聞いて驚きが大きかったですね」
そして迎えた宝塚記念。
一時は一番人気にまでなったヒシミラクルは、最終的に6番人気に落ち着いた。
代わって一番人気になったのは、前の年、有馬記念で優勝したシンボリクリスエス。
そして上位人気も当初の予想通りの実力馬に落ち着いた。
そしていよいよ宝塚記念のスタート!
なんと!ヒシミラクルが僅差で優勝!
実はこのレース、6番人気のヒシミラクルの単勝オッズは16.3倍。
男が賭けた1222万円は、なんと1億9918万6000円に!
ちなみに、この年の宝塚記念の優勝賞金は1億3200万円。
話題の男性は優勝賞金よりも多い配当を手にしたのだ!
安田記念、宝塚記念と、それぞれ高額な一点買いをし、的中させた男性に対し、森田記者は個人的に疑問を感じるという。
森田「報道する立場の人間ですので、あまりその…簡単に考えたら、あり得る話しではないんですけれど、レースの結果を知っていたのかなみたいなことを個人的には感じてしまったりもします」
およそ2億円を手にした男性は一躍時の人に!
スポーツ紙だけではなく、一般紙でも取り上げられ、「ミラクルおじさん」と呼ばれるように!
そんな中、話題のミラクルおじさんに関して、当時 ある噂が囁かれたという。
ミラクルおじさんが130万円を1222万にした安田記念。
実はその前の週に…G1レース「日本ダービー」が行われていた。
憶測ではあるがこの時、優勝したネオユニヴァースの単勝オッズが2.6倍。
もし、ネオユニヴァースの単勝に50万円賭けていたら、ぴったり130万円になるというのだ。
この説が正しければ男性は…日本ダービーで50万円を130万円に、安田記念で130万を1222万に。
そして宝塚記念で1億9918万6千円、約2億円を手にした可能性があるという!
その様子は、まさにどの馬が勝つか知っている、タイムトラベラーのような買い方だった。
今回、UFO、UMAなど様々な不思議な現象を取り上げるニュースメディア、「TOCANA」総裁の角 由紀子さんは、このミラクルおじさんについてこう語った。
「やはりコレはタイムトラベラーが馬券を買ったのではないかなと考えられます。タイムトラベラーというのは、我々が知らないうちに実は現実に紛れ込んでいる可能性があるんです。」
それならもっと巨万の富を得ることができるはず。
にも関わらず、なぜミラクルおじさんは、たった3回のレースのみで姿を消したのか?
そこにもタイムタラベラーならではの理由があるという。
角さん曰く、一度に大金を得ると、今の世界で混乱が生じ、未来に予期せぬ影響を与える可能性がある。
それを防ぐために50万を元手に、あえて3回に分けて賭け、約2億円を手にしたのではないかという。
ミラクルおじさんは、本当にタイムトラベラーなのか?
宝塚記念のレース後、スポーツ新聞や週刊誌などによる大捜索合戦が始まった。
各メディアは2億円を受け取りにくる可能性が高いと、場外馬券売り場などで張り込みを行なったのだが…騒動から約2ヶ月後、目立たないように分割して受け取っていた事実が判明した。
今回、我々は改めて、JRAにミラクルおじさんの件について問い合わせてみたところ…
『20年以上も前のことで、当時の取材に関して事実確認ができませんでした』との回答が返ってきた。
ただ、21年前、約2億円を当てたサラリーマン風の中年男性は確かに存在した。
いったい彼は今、どこで何をしているのか?
果たしてミラクルおじさんは、タイムトラベラーだったのだろうか?