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98th WEEK
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着々と部屋の荷物を片付けるメンバーたち。
哲也は片付けきれない2年間分の荷物を前に、
ため息をついた。

キッチンではテラスハウスお別れパーティーの支度が
進められていた。
チャイムが鳴り、続々と集まる旧メンバーたち。
久々の再会を喜んだ。

そんな中、大輝はパーティーにやってきた正人に
聖南と付き合うことになったと話す。
「よかったね。頑張って幸せにしてあげてください。」
正人は、大輝そして聖南に向けて精一杯の言葉をかけた。
「ありがとう」
大輝の後ろで聞いていた聖南は、正人に笑顔で応えた。

パーティーが盛り上がる中、こっそり
プレイルームに集まる大樹・美和子・華。
テラスハウスを最後に出て行くだろう、哲也の最後を
みんなで見守るサプライズ計画を話し合っていた。

翌朝、仕事に行く為ひとり早く起きた遼子。
パーティーの後片付けを一人で行った。
遼子を見送る為に起きてきたメンバーたちを前に、
楽しかったこと、辛かったこと…、
テラスハウスでの様々な思い出と感謝の気持ちを伝えた。
そして「またね。行ってきます。」とテラスハウスを後にした。

それぞれの想いが詰まったテラスハウスを
隅々まで掃除する残りのメンバーたち。

夕方。
準備を済ませた賢也と美智子。
2人そろって、テラスハウスに別れを告げる。
大輝は寂しさのあまり、賢也にしがみつき
別れを惜しんだ。
「またね」2人は出て行った。

聖南・哲也・大輝の3人が残ったテラスハウス。
「あのさ…」
聖南は、哲也と大輝にお願い事をした。
「哲也と最後にテラスハウスを出たいなって」
哲也はそれを笑って受け入れ、大輝も聖南の気持ちを
理解した。

そして恋人である聖南を残し、
大輝は、一足早くテラスハウスを出た。
別れ際、聖南といちゃつく大輝を、哲也はからかう。

哲也と聖南、そしてテラスハウス。
最後の夜が更けて行く中、
テラスハウス最初のメンバーである
哲也と聖南は、初めて家に来た時のことなど、
思い出話に華を咲かせる。

「哲也は初めての卒業だよね。明日卒業式…」
聖南の言葉に哲也は
「閉校まで、留年したみたいな…」と
自身のテラスハウス卒業を自嘲気味に語った。

「面白そう」というただそれだけの気持ちで
テラスハウスに来た2人。
しかし、2年間のシェアハウス生活の中で、
様々な出会いを経験し、それが自分の財産になったと
哲也は深く感じていた。
「来てよかった」
「いつからか、自分の家だなって思って来たよね」
テラスハウスへの想いが自然に溢れた。そして…
「先に寝て。哲をお見送りしたいの」
「また明日ね。おやすみ!」

哲也の後ろ姿を見送った聖南は、並べられた写真立てを
一つ一つ抱えて女子部屋に戻って行った。

翌朝7時半。
哲也よりも早く起きた聖南。
黒板に哲也へのメッセージを書き残し、
玄関でふたつだけになった鍵を眺めていた。
そして、哲也の鍵を残すと、テラスハウスの
扉を開けた。

10時。
哲也が準備を済ませ、ダイニングに出て来ると
そこには、聖南が残したメッセージと
テーブルには、アルバムが。
それは、一人で卒業する哲也へ、メンバーたちからの
「お見送り」だった。
2年間に渡るメンバーたちの想いを胸に、
哲也は最後の鍵を手にした。

そして、テラスハウスの扉を独りで閉めた。

扉の向こう側には、新たな物語が待っていた…。