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91st WEEK
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「これってさ、デート?」
賢也から誘われ、ランチにやってきた美智子が訊ねた。
「ジャストランチだよね?」
賢也に確認した美智子は、ほっとした表情を見せた。
遼子から行き先を聞かれ、賢也とランチに行くことを
素直に告げた美智子は、それが正しかったかどうか
気になっていた。
「なんで?いいんじゃない?」
一言で美智子の不安を一蹴した賢也は、近々行われるという
花火大会に美智子を誘った。

夕食の為リビングに集まった
聖南・美智子・賢也・大輝、そして遼子。
聖南が作ったというおかずで盛り上がるメンバーたちの中で
遼子だけは所在無い様子だった。

「お話しよう」
深夜帰宅した遼子を女子部屋で出迎えた聖南と美智子が
話を切り出した。
聖南と美智子は、最近メンバーと距離を作っている遼子の
本当の気持ちが知りたかった。
遼子は「距離を置いているよ」と、自ら答えた。

賢也とのことに関して、無理をしているのではないか…?
という美智子。
もっと心を開いてぶつかって来てほしい。
仕事に逃げているのではないか?という聖南、
そう2人に詰め寄られた遼子は、涙を浮かべながら
自身の行動を省みた。

遼子が担当するアーティスト・當山みれいとの打ち合わせが
終わると、遼子は思わずみれいに、女子メンバーから言われた
自身の問題点について愚痴をこぼす。
“仕事に逃げている”と言った聖南に反論出来なかったこと、
思ったことが言えなかったこと…。
當山から「一歩踏み出さないと相手は分からない」と
アドバイスされ、遼子もひどく納得する。

舞台の千秋楽を翌日に控え、忙しい毎日を送っていた哲也。
家に帰り、リビングルームでくつろぐメンバーたちとの
談笑に加わった。
すぐに遼子の不在に気づいた哲也は、
最近の遼子と女子メンバーたちの関係について話し出す。
ポジティブな性格の聖南と美智子が、遼子に同じ価値観を
押し付けることは、果たして正解なのか?
心を上手く開けない人は、心配する気持ちすらも
プレッシャーに感じてしまうのではないか?
哲也は、女子会の帰りに遼子にさせた、
賢也との握手の件を例に出し、遼子に対する女子メンバー
のやり方を指摘した。

朝、ダイニングルームで聖南が用意してくれた
朝食を食べる大輝。
その日、都内に出かけ、夕方には帰宅するという聖南を、
大輝は鎌倉の花火大会に誘う。
実は花火大会に行きたかったという聖南は
大輝からの誘いに喜び、浴衣を着るとはしゃいだ。

花火大会が始まる頃、
浴衣に着替えた美智子と賢也。
お互い初めて見る浴衣姿に照れながら
テラスハウスから会場へと向かう。

大輝もまた、待ち合わせ場所に現れた
聖南の浴衣姿に喜んだ。

「今日のはさ、デートでいい?」
花火を見ながら美智子に訊ねた賢也。
さらに、「またデートしたい」と積極的に美智子を誘った。
賢也が合宿から帰って来たら、
2人でどこかへ出かける約束を交わした。

大輝は聖南に、3人で集まった男子会で
聖南と美智子の2人が素敵だと語ったことを告白する。
「で、今は?」
すかさず大輝に訊ねる聖南。
「…今は聖南さん。まだ分からないけどその時とは違う」
大輝の答えに、聖南は嬉しそうに微笑んだ。

同じ花火の下で、二組のカップルが少しずつ
その距離を縮めていた。