笑顔ひろがる社会のために

2022年9月9日更新

コエール

親を頼れない子どもたちの声を届ける「コエール2022」の開催をサポート

「親を頼れない子どもたちを社会全体で支えていきたい」
そんな思いで活動するNPO法人ブリッジフォースマイル(B4S)主催のスピーチイベント「コエール」が今年も開催されました。

フジテレビは、2012年から、この活動をサポートしています。
「コエール」は、社会的養護を必要とする子どもたちが自身の体験を語るイベントで、スピーチをより伝わりやすくするために、フジテレビの現役アナウンサーたちが声の出し方や滑舌法、効果的な伝え方のテクニックを個別指導しています。

2022年も、7月2日のイベント本番にむけ、奥寺健アナ梅津弥英子アナ上中勇樹アナ小澤陽子アナの4人が当事者であるイルミネーター(社会を照らす人という意味)たちを指導しました。

~スピーチ指導を行ったアナウンサーたちのメッセージ~


イルミネーターとたくさんのボランティアの
皆さん、B4Sのスタッフ、アナウンサーたち

【奥寺健アナウンサーからのメッセージ】

今年も、少しだけお手伝いをさせて頂きました。「大事な言葉だけ、思い切ってゆっくり喋ったらいいよ」「時々カメラの向こう側で聞いている人に心を配ってね。」などと、普段私たちが仕事でやっていることを伝えると、「そうか!」とうれしそうにしてくださり、それを見ているととても幸せな気持ちになります。
今は誰もが“発信”する時代。ただ、発信された内容が、相手の心にちゃんと届くかどうかの違いは、とても大事なことだと思います。
メッセージの中身は本当に凄まじく、いつも少し戸惑います。そんな内容を、私たちの“気づき”となるように構成し語ってくれるイルミネーターのみなさんに、心から感謝を伝えたいです。みなさんの“思い”は、このコエールの過程を通して、ますます人の心に届くようになっていくと思います。「伝えたい」ことが「伝わる」ようになっていくのです。この大事なメッセージによって、多くの子どもたちに、社会に、力があたえられますように。

文:奥寺健(フジテレビ アナウンサー)

【上中勇樹アナウンサーからのメッセージ】

今回この活動に初めて参加させて頂きました。
対面ではなくオンラインでの開催。パソコンの小さな画面から伝えられるスピーチはどれも力強く、心に沈む色々な感情が引っ張り出されるような内容でした。

それぞれのスピーチを聞く中で感じたことは、社会の中であるいは家庭の中で生きにくさを感じながら暮らす人の声…その当事者の声に触れることによって、その輪郭が少しずつ見えてくるという事です。「虐待」や「児童養護施設」という言葉の奥には一人ひとり違った現実があることを教わりました。

そして何よりも、思いが込められたスピーチには、とてつもなく大きなエネルギーがあるという事を実感しました。本番に向けてのスピーチ指導という立場で参加させて頂いたものの、4時間、「言葉の力」に圧倒され続けました。
「コエール」を通じて、一人5分という時間の中で紡がれる言葉がより多くの人に届くことを願っています。

文:上中勇樹(フジテレビ アナウンサー)

2022年5月22日 午前と午後にわけて
スピーチ指導を実施

【梅津弥英子アナウンサーからのメッセージ】

虐待やネグレクト、ヤングケアラーなど、社会的養護が必要な子どもの存在は、以前よりも認識されるようになりました。しかし、そういう子どもたちの話を、皆さんは直接聞いたことがありますか?
当たり前のことですが、ひとりひとり違う経験をしています。

「今私がここにいるのは奇跡」
「生活費や保証人がいない不安から夢を諦めそうになった」

「大人に傷付けられた私を救ってくれたのも大人だった」

「児童養護施設が素敵な場所だと知ってほしい」
コエールには何度も参加させていただいていますが、今回も彼らの叫びにも似たスピーチから、たくさんのことを教えてもらいました。たった1人の支えてくれる人の存在や、ふいにかけられた言葉、ほんの少しの情報で、彼らは背中を押され、自分らしく生きる道を見つけられるのだと、改めて感じました。
どうか、たくさんの人に届きますように。

文:梅津弥英子(フジテレビ アナウンサー)

【小澤陽子アナウンサーからのメッセージ】

「コエール」のスピーチ指導に、初めて参加させていただきました。
緊張していたのですが、明るい笑顔で印象的な表情を持っている彼ら・彼女たちは、とても温かく迎え入れてくれて、こちらが勇気をもらいました。スピーチが始まると、その表情からは想像をすることのできない衝撃的な、でも実際に体験したエピソードが次々と出てきて、ショックを受けました。

具体的な体験を聞いて、「虐待」や「ネグレクト」などと言っても、一括りにできないし、一言では済まされないということを実感しました。 当たり前ですが、一人ひとり違った経験を持っていて、感じ方も違う。

スピーカーの一人の言葉で印象的だったのが、当時を振り返った感情に「それが当たり前だと思っていた」ということ。 「そんなことない!!」もちろん普通はそう思います。でも当事者は気付けないという問題、そしてそれが彼らにとって、”かけがえのない親”という存在であるという葛藤。

どんな想いがあるのか、どんな葛藤と闘っていて、どんな助けを求めているのか、社会の問題解決のヒントが沢山あったように感じます。 彼らの助ける叫びに耳を傾け、寄り添ってあげられるのは、社会の大人である私たち。

勇気を出して、自分・過去と向き合い、その経験の辛いという想いを超越して、社会のために人に伝えようとする皆さんは、本当に強くて大きな人間だと、尊敬します。
もっともっと、社会に届きますように!応援しています。

文:小澤陽子(フジテレビ アナウンサー)

7月2日(土)、フジテレビ・マルチシアターをイベント会場として、本番のスピーチ&シンポジウムが開催されました。 技術スタッフも、普段フジテレビの番組制作・送り出しを行っているプロフェッショナルが担当。テレビ番組さながらのカメラワークと映像制作技術で、5人のイルミネーターの感動のスピーチを約580人に届けました。

終了後は、社内のレストランDAIBAで懇親会が開催され、登壇者、主催団体、サポーター企業の担当者などが意見を交わし、今後みんなで何ができるのか、など語り合う時間となりました。

この活動を通じて、社会的養護が必要な子どもたちの現状を知ってもらい、一人ひとりができることを実行していくことが大事だと感じました。

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