今回の主人公・木村唯さんは、18歳と2か月でその短い生涯を閉じました。
私がはじめて唯さんに出会った時の印象は、
明るくてちょっと人見知りの、ふつうの17歳の女の子。
あの時、彼女がこれほどまでに早く亡くなると、誰が想像できたでしょうか。
9歳の時から、浅草・花やしきのご当地アイドルの一人として活動していた唯さん。
彼女は中学3年生の時に「横紋筋肉腫」という小児がんの一種を発症しました。
がんを完全に治すために唯さんが選択したこと、それは脚の切断でした。
しかし、残念ながらがんは全身に転移。
肺にも腫瘍が出来てしまったため、彼女にとって、歌うことは命がけのことでした。
しかし、自分に残された時間を意識したとき、
彼女は大勢の中の一人の歌い手としてではなく、
歌手・木村唯として、自分が生きたあかしを残そうと考え始めたのです。
一握の砂の、最後の一粒が落ちるまで、精一杯に生きた唯さん。
彼女が亡くなるまでの、およそ9か月を見つめます。
■語り | 中越典子 |
■編成企画 | 村上正成 |
■企画 | 林紗千子 |
■編集 | 井上秀明 |
■音響効果 | 北條玄隆 |
■撮影・演出 | 槙田真理子 |
■プロデューサー | 矢吹健一 |
■制作 | フジテレビ |
■制作著作 | 千代田ラフト |