2008年12月18日(木) 02:38~03:38 放送(2008年12月17日(水) 26:38~27:38 放送)
様々なコミュニケーションツールが発達する一方、人間関係が希薄になっている現代…。「信じ合える相手」を見つける事がとても難しくなっています。
32歳という年齢でデビュー戦をむかえるプロボクサー「大嶋 記胤(のりつぐ)」も、長い間、他人を全く信じられない人生を送ってきました。手のつけられない不良として暴走族の総長をつとめ、少年院に入り、暴力団構成員となって全身に入れ墨を施した記胤…。
その間、彼に心を許しあえる友人はできず、不良仲間のなかでも孤立していました。
記胤の孤独を深めた原因の1つに、兄へのコンプレックスがありました。
彼の兄は、“入れ墨ボクサー”としてボクシング界のヒーローとなった大嶋 宏成(ひろなり)。記胤は、周りの誰もが「宏成の弟」として、自分と接していると感じました。「自分は自分だ」という強烈な反発心で、記胤はどんどん荒れていきました。ついには暴力事件を起こして拘留されてしまいます。
そんな記胤が…、やがてボクシングを始め、兄と同じ“入れ墨ボクサー”として、プロへの道に挑戦していくようになります。プロボクサーになるためには、年齢制限や入れ墨の除去など、様々なハードルがあります。
それらをみごと乗り越え、デビュー戦にこぎつけるまでのパワーになったのは、兄との二人三脚。
そして…現役世界チャンピオン内藤大助、元世界チャンピオン畑山隆則をはじめとする、自分を信じてくれるようになった仲間たちへの思いでした。
1人の人間が、厳しい試練のなかで少しづつ他人を信じられるようになっていく過程を、密着取材によって描いていきます。